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日々進化を続け、世界的な拡大をみせるIDM（インテリジェント・デジタル・ミュージック）。その筆頭として挙げられるのがオウテカである。そして、オウテカのメンバーを中心としたサイド・プロジェクトが、ゲスコムだ。
彼らは、シーケンサー・ソフトを用いた作曲に飽き足らず、自らソフトをプログラミングしてしまう。理由は、既存のシーケンサーに打ち込まれた音は、ソフトで定められた範囲内でしか加工できず、音のさじ加減が完全にソフトの機能／性質に委ねられてしまうためである。つまり、自分たちが好き勝手にパラメーターを作れば、音をゼロから生み出し、自由と即興性を与えることができるのだ。要は、今まで制作に欠かせなかったサンプラーやシンセは一切必要がなくなってしまったのです。テクノロジーの進歩って凄いですな……。
だから何だ！　と思われた方は大正解。聴く側にとっては全く知ったことではありません。結局はそれを扱う作者のフィーリングが問題なのです。ハートを失わないように気をつけましょう。——言い忘れていましたが、ゲスコムのサウンドは緻密で奇怪なアンビエント調ブレイク・ビーツです。