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Faith No More

(フェイス・ノー・モア)

サンフランシスコ出身のフェイス・ノー・モアは、90年代初めニュー・ヴォーカリストであるマイク・パットンを強靭な立役者に、アルバム『ザ・リアル・シング』でメインストリームに殴り込みをかけた。結果、パットンの甲高い歌声とむやみに攻撃的な性格が一気にファン層を拡大していったのだ。
その後頑なに脳天気なファンを遠ざけ、サウンドはますます変形を極めていったといえる。ヘヴィメタルとラップを融合しながら、商業的オルタナティヴ・サウンドとはきっぱり訣別していったとでも言うべきか——。『ザ・リアル・シング』からシングル・カットされた「エピック」のような曲が一般的に知名度が高いが、以降彼らは著しくマッドサイエンティストの兆候をみせつけていった。それはコモドアーズの「イージー」を辛口にリメイクしている辺りに顕著である。また、その「イージー」が収録された5thアルバム『エンジェル・ダスト』は、妥協のないコア・ファンの中でも傑作の呼び名が高い。絢爛なキーボードと大仰なギターワーク、またブルドーザーのようなリズムセクションに乗る、パットンの豪気と情けなさが交錯する歌——。また、彼らの実験精神もこの作品で沸点を迎えたと言っていいだろう。

制作協力:
OKMusic

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