Extreme Noise Terrorの記事一覧

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出発はディスチャージだろうが、その影響を受けたスウェーデンやフィンランドのパンク/ハードコアも吸収し、一方でカサブタみたいに布が破れて垂れ下がった服装を着る、いわゆるクラスト(crust)・コアのスタイルを確立したバンドといえる。それだけに、欧米日にたくさんのフォロワー・バンドを生み出したのだ。
エクストリーム・ノイズ・テラー(以下E.N.T.)は、85年1月にロンドン北東部のイプスウィッチで結成される。最初のライヴを一緒にやったカオスU.K.に気に入られ、86年にスプリット・アルバム『Earslaughter〜Radioactive』で初の音源を発表した。87年には、BBCのジョン・ピール・セッションに出演し、その模様はレコード/CDにもなった。そして翌年、1stアルバム『A Holocaust In Your Head』をリリースする。当初からずっとツイン・ヴォーカルの5人編成で、2人が交互に濁声ヴォーカルをとっていくスタイルがE.N.T.の特徴の一つ。そして、バンド名通りに"究極騒音恐怖"といった感じのギター、思い切りラフな音作り、フックの利いた曲、さらに鋭い視点でわかりやすいポリティカルな歌詞もポイントだった。そういう路線は、スプリット盤やミニ・アルバムを出していった90年代初頭まで続く。
しかし、95年にセルフ・カヴァー作『Retro-Bution』を出したあたりから、カッチリした音作りになった。そして、ナパーム・デスのバーニーもヴォーカルをとった97年発表の『Damage 381』では、グラインド・コア〜スラッシュ・メタル〜デス・メタル方面の音に急展開し、歌詞も抽象化。さらに、01年には『Being And Nothing』を発表。パンク・ロック色は消えメタリックになりつつも、バンド名に恥じぬ激音の攻撃の手をゆるめることはない。 (行川和彦)

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