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ECDこと石田義則は、日本のヒップホップ創生期からコンスタントに活動を続けるベテランであり、いまなお現役第一線としてのリアリティを失わない数少ないアーティストであり、音楽ライターとしてヒップホップの最前線を紹介し続けるジャーナリストでもあり、かつ『さんピンCAMP』などのイヴェントをオーガナイズして、ヒップホップ・カルチャーの普及とオルグに精力を傾ける男でもある。その功績ははかりしれない。
東京ロッカーズなど日本のパンク/ニュー・ウェイヴ・シーンの最前線に関わり、ロックのスピリットを全身に受け止めていた石田は、82年にジョン・ライドンのインタビューでグランドマスター・フラッシュの名を知り、ヒップホップ・カルチャーに興味を持つ。そして同世代の多くのラッパーがそうであるように、86年のランDMCの初来日を見てラッパーになることを決意する。
87年、ECDとして活動開始。89年にシングル「ピコキュリー」 で<メジャー・フォース>からデビュー。92年に1stアルバム『ECD』、93年に2ndアルバム『ウォーク・ディス・ウェイ』を発表。現在に至るまで初期ECDの最高傑作と評する向きも多いこのアルバムで、ECDはその温かみのある人間的なラップの個性を確立したと言える。本作収録の「ECDの"東京っていい街だなぁ"」は、海外とはちがうジャパニーズ・ヒップホップのリアリティと語法をうち立てた、日本のヒップホップ史に残る名曲である。
95年2月、メジャー移籍し3rdアルバム『ホームシック』を発表、96年日比谷野外音楽堂でおこなわれたヒップホップ・イヴェント『さんピンCAMP』のプロデュースを務める。97年、ヒップホップ生活10周年記念作『BIG YOUTH』をリリース。これは東京ロッカーズ以来の彼の音楽人生の集大成のようなアルバムだった。
そして99年1月、5作目『メルティング・ポット』を発表、さらに02年1月には最新作『SEASONS OFF』の発表が控えている。はやくも最高傑作との呼び声の高いこのアルバムの登場で、ECDはまたひとつ上の階段を駆け登ったと言えるだろう。 (小野島 大)

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