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これこそテナー・サックスの真骨頂。一般リスナーには余り支持されてないが、“テナー・サックスの父”コールマン・ホーキンスに勝るとも劣らない実力の持ち主だ。トーンの瑞々しさ/豊かさは天下一品であり、ニュアンスは超エッチ。しかもヴィブラートのつけ方がホーキンスほどわざとらしくなく上品なのが心憎い。
ドン・バイアスの最盛期は30年代後半〜40年代であり、ライオネル・ハンプトン/ベニー・カター/カウント・ベイシーといった多くのスウィング・バンドで活躍。バップにも傾倒し、旧知の仲であるディジー・ガレスピーのバンドへも参加していた。だが46年、ヨーロッパ・ツアーに行ったっきり其処に住み着き、アメリカには殆ど帰らなくなってしまう。以後も数々の巨人と共演するが、72年の死去と共に、彼の名前は本国アメリカでは忘れられてしまったようだ。もっと評価されてもいい存在だと思うのだが……。バイアスの肩をもちたくなるのは、人の良さそうな笑顔が好印象なためだけではナイです、ハイ。

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