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Disrupt

(ディスラプト)

ボストンのハードコア/パンク・シーンは80年代初頭から活況を呈しているが、ディスラプトみたいなUKスタイルのバンドは珍しかった。結成は87年で、同時期に出てきたエクストリーム・ノイズ・テラー(E.N.T.)、ドゥーム、ヘレシー、リップコードなどのUKハードコアの新世代のバンドに刺激されたのだ。といっても、ディスラプトが一番影響を受けたのはE.N.T.である。特に初期の音源は影響大で、徐々にテクニカルにもなっていったが、濁声のツイン・ヴォーカルのUKハードコア/パンク・スタイルは不変だった。また、いわゆるストレートな政治的/社会的な歌詞も、UKハードコアから受け継がれたものだろう。
リアル・アンダーグラウンドのレーベルからEPなどで音源を発表していったが、94年に唯一のアルバム『Unrest』を出す。この発売元は<RELAPSE>で、それまでディスラプトが活動してきたフィールドが完全に地下活動的で、異例なほどビッグなインディ・レーベルからのリリースだっただけに、驚きだった。サウンドもカッチリした音作りになっており、メタル好きの人にも受け入れられそうな仕上がりである。
話は前後するが、93年の秋にはヨーロッパ・ツアーを敢行。しかしそれからまもなく、解散してしまう。その後ディスラプトのメンバーのうち3人は、以前から別プロジェクト的にやっていたグリーフの方に本腰を入れる。ちなみに、グリーフはスロウでドゥーミーなサウンドだが、パンクっ気はキープ。またヴォーカルの1人のピーターは、E.N.T.のメンバーらと遊びでレコーディングを行ない、ディスアビューズというプロジェクト名でミニ・アルバムを出している。(行川和彦)

制作協力:
OKMusic

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