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70年代、スティーヴィー・ワンダーのバック・コーラス・グループ=ワンダーラヴのいち員として活躍していたところを、アース・ウィンド&ファイアー(AW&F)の総帥モーリス・ホワイトに見初められ、彼の主宰レーベルからデビューを果たした才媛、デニース・ウィリアムズ。76年のデビュー・アルバム『This Is Niecy(私のデニース)』は、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったAW&F勢が全面的にバック・アップし、デニースのエレガントな魅力が全面的に押し出された清涼系ソウルの傑作に仕上がった。このアルバムからのカット・シングル「フリー」は、のちにデボラやシャンテ・ムーアらによってカヴァーされ、メロウ・クラシックとして有名となった。
続く、レイ・パーカー・Jr.やデイヴィッド・フォスターらがプロデュースした『ソング・バード』では、一点の曇りもないクリスタル・ヴォイスにさらなる磨きをかけ、トップ・シンガーズの仲間入りを果たすことに。そしてトム・ベル・プロデュースの『Niecy』(80年)、全米No.1ヒットを記録したジョニー・マティスとのデュエット・ナンバー「Too Much,Too Little,Too Late(涙のデュエット)」(82年)などを続々とリリース。84年には、映画『フットルース』の挿入歌「レッツ・ヒア・イット・フォー・ザ・ボーイ」が全世界的に大ヒットし、彼女はインターナショナルな知名度をも手中に収めた。
80年代後半にはゴスペル・シンガーに転向するものの、現在では時たま作詞や作曲を手がける以外は、家族とともに悠々自適な生活を送っているという。

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