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今、最高にノッてるジャズ・ヴォーカリストがディー・ディー・ブリッジウォーター。ハスキーかつブリリアントな声質/エモーショナルで豊かな表現力/技巧的なスキャットを操ったカッチョいいインプロヴィゼーション——どれをとっても超一級品だ。
16歳で活動を開始、72〜74年にサド・ジョーンズ=メル・ルイス・オーケストラで活躍するが、ジャズ・ヴォーカリストには冬の時代(フュージョン最盛)が訪れ、シーンを離れていた時期もあった。しかし、その逆境を芸のコヤシにすべく、ブラック・コンテンポラリー・アルバムのリリースや、ブロードウェイ・ミュージカルへの出演(74年の『ザ・ウィズ』ではトニー賞受賞)などを重ね、一般ピープルにも訴えかけるエンターテインメント性に磨きをかける。そして86年の『ライヴ・イン・パリ』で、グレード・アップしてジャズに復帰したのだ。特にステージはいつも絶好調であり、それが昨今の人気に繋がっているといえるだろう。
90年代に入り、サラ・ヴォーン/エラ・フィッツジェラルド/カーメン・マクレエという三大女性ヴォーカリストが次々と他界する中、獅子奮迅の活躍でその穴を埋めてくれたディー・ディー。97年のエラ追悼アルバム『ディア・エラ』ではグラミー賞も受賞した。これからは彼女が歴史を塗り替えていくに違いない。

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