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ブライアン・ウィルソンと並ぶコーラス・アレンジの天才である。伝説のソフト・ロック・グループ、ミレニウムやサジタリアスの中心人物として活躍し、イノヴェイティヴなポップの創造に努めた人物として名高い。
62年にフォーク・グループ、ゴールド・プライアーズの一員としてデビューしたカートは、コーラス・アレンジャーとして卓越した才能を発揮し、トミー・ロウの「Sweet Pea」やアソシエーションの「Cherish」といったヒットに貢献。その後、自身のグループ、ボールルームを経てゲイリー・アッシャーとの運命的な出会いを果たし、アッシャーとのデュオでサジタリアスの『Present Tense』(68年)、そしてボールルームが発展したミレニウムでは『Begin』(同68年)といった傑作を世に送り出した。どちらも偏執的ともいえるカートのコーラス・コラージュが堪能でき、アヴァンギャルドかつ幻想的な音世界に頭がクラクラするような作品だ。
69年にはアッシャーやキース・オルセンと共にレーベル<トゥギャザー>を立ち上げるが失敗。そして72年には初ソロ作『There's an Innocent Face』を発表。オーソドックスなカントリー・ロックやフォーク・ロックにアプローチし、ソフト・ロック・ファンよりシンガー・ソングライター・ファンに人気が高い作品である。
その後も、カリフォルニアを結成してシングルもリリースするが、結局才能に見合う成功を収めることはできなかった。そして87年に43歳という若さで他界。生前に現在のような高い評価を受けていたなら……と悔やまれる人物の1人だ。

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