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コンパイ・セグンド——本名フランシスコ・レピラード・ムニョス。1907年11月18日キューバ東部の町シボネイに生まれる。飛行機を使って世界中を積極的にツアーするミュージシャンとしては、おそらく世界最長老であろうキューバ音楽界の巨人である。あの『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の1曲目に収録されている彼の自作曲「チャン・チャン」は間違いなく名曲であるが、この曲とて、1987年彼が80歳のときにクラブで演奏していて出来た曲であるという。
自らが考案したギター"アルモニコ"を弾きながら、彼の名の由来でもある第2声、つまりセグンドといわれる低音ハーモニーの渋く艶やかな歌声で聴衆を魅了する姿は、1942年に人気デュオ、ロス・コンパドレスを結成して人気絶頂だった頃と何ら変わりがない。60年代、70年代とその姿はキューバ音楽のパノラマから全く消えてしまったが、それでも彼は音楽を止めることはなかった。彼が毎日楽しむ葉巻やラム酒と同じように音楽を続け、スペインの音楽学者によって再び世界の表舞台に立ったのが1989年のこと。それから現在までにソロ・アルバムを4枚リリースし、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』の録音と映画出演に協力した。映画中で語られた「人生で素敵なものは、花と女とロマンスだよ」の名台詞そのままに人生を楽しむ彼の姿勢と、ステージ楽屋でも取材中でも常に葉巻を手放さず、ラム酒もコーヒーも嗜み、全ての女性に対してジョークと優しさを忘れないダンディズム。——彼の人生そのものに、キューバ音楽の魅力の全てが詰まっているのである。

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