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不失者

(フシツシャ)

灰野敬二(vo&g)、小沢靖(b)、高橋幾郎(dr)からなるフリー・フォームのロック・バンド。サウンドのコンセプトに「リヴァーブ・ジャンキー」を掲げ、フル・ヴォリュームであらゆる探求を繰り返している。その混沌とした音世界は、頭で理解しようとせずに肌で感じるべきもの。街中のざわめき、雨が地下道に落ちてゆく音、建築現場のノイズ……そのどれもが彼らの手にかかると、重要なファクターに変換されるのだ。かつて灰野は「すべての音を自由にしたい。どんな音も捨てたくない」と語っているが、実際に自宅ではテープを回し続け、さまざまな「音」をコレクションしていたという。それは50年代のシュトック・ハウゼンや、現代音楽家のジョン・ケージ、もっと新しいところではスロッビング・グリッスルやノイバウテン、クラウシュルツといったアーティストの手法に通じるものがある。不失者というグループは、あたりまえの概念を嫌ったバンドと認識されているが、「生活の中で当たり前のように発せられる音」をいたって大切にした……とも言えるのではなかろうか。
00年に高橋が脱退。現在は灰野と小沢の2人で活動を続けている。

制作協力:
OKMusic

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