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音楽・演劇・執筆というあらゆる表現世界で煩悶し続ける、真の求道者・ブリジット・フォンテーヌ。前衛ジャズと前衛シャンソンが奇跡的に合体した『ラジオのように』(ピエール・バルーの<サラヴァ・レーベル>より70年に発表。演奏はアート・アンサンブル・オブ・シカゴ)のヒットで一躍名を挙げ、以降『ブリジットIII』『ブリジット・フォンテーヌは…』などの意欲作を発表する。
しかし80年代は表舞台を意識的に避け、場末の小さなライヴハウスで細々と活動していたようだ。88年には来日も果たしたものの、リスナー側からすれば「あの人は今?……」的な意識も大きかったのは事実。しかし、95年に傑作アルバム『ふたたび、ラジオのように』を突如発表(しかも大メジャーの<Virginレコード>から!)。重厚なグランド・ビートを配した中近東テイストなナンバーや激しいポエトリー・リーディング、気も狂わんばかりに甘美なシャンソン風ポップなど、大充実の内容で健在ぶりを誇ったのであった。——このモダーンにして無国籍なサウンド、そして孤高のアーティスト精神はこの先も長く語り継がれるに違いない。
39年、ブルターニュ地方生まれ。ソルボンヌ大学へ入学した才媛でもあるが、ジャズと演劇に夢中になりすぎて中退——というプロフィールもとても彼女らしい。

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