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元祖ヘヴィ・ロックの雄としてカルト的人気を誇る、ブルー・チアー。66年にサンフランシスコで結成されたザ・サンフランシスコ・ブルース・バンドを母体として、67年に誕生したグループだ。オリジナル・メンバーは、ディッキー・ピーターソン(b&vo)/リー・スティーブンス(g)/ポール・ウェイリー(dr)。しわがれたヴォーカル/耳をつんざくような爆音サウンド/イージーなメロディ/ドラッグの影響によるソフトなサイケデリック感——ハード・ロックとガレージ・ロックを強引に混ぜ合わせた、ある種"異形ロック"とも呼べる高音圧なナンバー群は、リスナーの鼓膜と身体に肉迫した。
68年のデビュー・アルバム『Vincebus Eruptum』から、ダイナミックなアレンジでカヴァーしたエディ・コクランの「Summertime Blues」が大ヒット。しかし、翌69年の2nd『Outsideinside』発表後、突如スティーブンスが脱退してしまう。以後、メンバー・チェンジ、音楽的試行錯誤を繰り返しながら活動を続けるも失速……71年、『Oh Pleasant Hope』を最後に解散となった。——時を経て85年にピーターソンとウェイリーによりバンドは再結成され、近年も精力的な活動を続けている。が、黄金期を支えたギタリスト、スティーブンス不在のブルー・チアーには、どこかものたりなさを感じてしまうのだ。

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