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1951年3月18日、アメリカのメリーランド州生まれ。テューバとストリング・ベース奏者の父をもつビル・フリゼールは、コロラド州デンバーで幼少時代を過ごした。クラリネット→サックスを経由して、最終的にギター奏者として落ち着いた人物だが、その他にもバンジョーやウクレレ、ベースなども手掛けるマルチ・プレイヤーだ。また、ノーザン・コロラド大学で音楽を専攻し、77年にはバークリー音楽院からアレンジ/コンポジションの証書を表彰されている。
エバーハルト・ウェーバー、マイク・ギブス、ヤン・ガルバレク、チャーリー・ヘイデン、 ジュリアス・ヘンフィル、ジョン・スコフィールドといった数多くのメジャーなコンテンポラリー・アーティストとのコラボレーションを経験し、80年代後半からはロナルド・シャノン・ジャクソンやジョン・ゾーン率いるネイキッド・シティ、メルヴィン・ギブスらとも共演し、圧倒的なプレイを見せつけた。
フリゼールはエレクトロニクスを駆使し、ヴィブラートとレガートをふんだんに使って持続性のある長いノーツを創り出すスタイルが特徴だが、これはおそらく長年リード楽器で訓練してきたことがゆえんしているのだろう。そして、その音色はとことんストレンジだ。また、激しいフィードバック奏法で強烈なうねりを生み出すのも、優しいカントリー調のソロ・チューンを爪弾くのも、ポスト・モダン調のボトルネック・ブルースやメランコリックなバラードを演奏するのも、実のところどれをとっても無理がなく巧い。
またソロ活動ではジャズ・ミュージシャンの多くがそうであるように、彼も常に変化と変革を好む傾向にあるといえるだろう。95年に超絶技巧トリオを結成したと思ったら、すぐさまドラマー抜きのトロンボーン/トランペット/ギター/ヴァイオリンから成るユニークなユニットへと方向転換。翌年にはシアトルに移住し、精力的にいくつものプロジェクトを同時進行させた。
最近の際立ったコラボレーションとしては、ジンジャー・ベイカー、エルヴィス・コステロ、マイケル・シュリーブらが挙げられるが、ビル・フリゼールがとにもかくにもオールラウンドで天下一品なジャズ・ギタリストであることは間違いない。

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