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名前通りの巨漢。しかし、そのピアノ・プレイは繊細かつ洗練されたものだった。コロコロとよく転がる右手とステディなビートを刻む左手が粘っこく絡み、朴訥とした歌がのるメイシオのブギウギは、やはりピアノ・ブルースの最高峰といっていいだろう。特に彼がギタリスト、タンパ・レッドと行ったシカゴ・セッションは、スタンダード化した「Worried Life Blues」や「County Jail Blues」などの名曲を生み出し、後のシカゴ・ブルースの雛型を作った。オーティス・スパンは、その影響が大だ。
しかし、黄金期を迎えつつあった45年に脳卒中に襲われ、半身不随に……。その後も録音を行うが、かつての輝きを取り戻せず、53年に帰らぬ人となった。

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