> Barry White

Barry White

(バリー・ホワイト)

まずはドスンと衝撃を与え、やがて聴き手を微笑でいっぱいにする。それがバリー・ホワイトである。
ルー・ロウルズ、アイザック・ヘイズ、ギル・スコット・ヘロンらに倣い、太くて低いヴォーカルに濃厚なバリトンのつぶやき声を絡ませるのが彼の特徴だ。ベッドのなかで恋人たちが交わす親密な会話を連想させるバリーの話し声は、時にその歌声よりも印象的である。それは例えば、安手のオーデコロンを吹きかけ恋をしたくなるような気分にさせるオーソン・ウェルズの肉声のように、バリーは軽快でメロディアスなディスコ・チューンにエロティックな語りを織り交ぜた曲で人々を心酔させ、70年代にはヒット・ナンバーを立て続けに飛ばしていった。そのなかでも74年に発表された、バリーのセックス・アピールの集大成というべき「愛のテーマ」は彼の代表曲だ。その凄まじい人気っぷりは、当時の性的改革に対する激しい反動から生じた現象なのかもしれない。貞淑な修道女でさえ、バリーの歌声に魅了されずにはいられなかったのだから。
03年、急な訃報が飛び込んできた。
バリー・ホワイト、享年58歳——。

制作協力:
OKMusic

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