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エリック・スチュワート(vo&g)、グラハム・ゴールドマン(vo&b)、ケヴィン・ゴドレイ(dr)、ロル・クレーム(key&g)という4人の天才を擁した英国産ロック・バンド。その内情は、スチュワート&ゴールドマンによるメロディ・メイカー・チーム、そしてゴドレイ&クレームによる先鋭/前衛的サウンド・プロデュース・チームに分かれていた。ゆえに、彼らの音楽はポップとアヴァンギャルドの絶妙なバランス感が貫かれている。とくに、名曲「アイム・ノット・イン・ラヴ」を収録した『オリジナル・サウンドトラック』(75年)、最高傑作と称えられる『びっくり電話』(76年)はその真骨頂と言えるであろう。
『愛ゆえに』(77年)以降は、スチュワート&ゴールドマンだけで活動を継続するが、徐々にトーン・ダウンを余儀なくされる。そして83年、解散。一方で、76年にグループを脱退したゴドレイ&クレームは、先鋭的ミュージシャンとして、さらには鬼才映像作家チームとして、大きな成功/高い評価を手にしていった。