櫻坂46、“立候補制センター”に表れた力強い意志 3列目メンバーが個々の魅力発揮した『BACKS LIVE!!』レポ

櫻坂46、“立候補制センター”に表れた意志

 櫻坂46が、6月16から18日に舞浜アンフィシアターにて『BACKS LIVE!!』を開催した。今回出演するのは2ndシングル『BAN』で3列目に立ったメンバーたち。そして、各楽曲のセンターは「私たちで、櫻坂46を、強くする。」というキャッチコピーのもと、メンバーたち自身による立候補制で選出されている。そのため、メンバー一人一人から「現状を変えたい」というような力強い意志を感じ取れるライブとなっていた。

井上梨名

 1曲目は「Nobody’s fault」で幕開け。センターに立ったのは井上梨名だ。グループのデビューシングルであるこの楽曲に手を挙げたということに、まず並々ならぬ覚悟を感じる。井上は鋭い眼光を見せ、鬼気迫る表情で観客を魅了する。この日のために必死に努力してきたのがパフォーマンス全体から伝わってきた。

原田葵

 対して、2曲目の「Plastic regret」のセンターに立った原田葵は、普段3列目にいるのが信じられないほどのダンスの安定感と、生き生きとした表情で魅了する。楽曲の世界観と、原田自身の可愛らしいキャラクターも合っていて、選曲にも彼女の思いが宿っているようだった。

松田里奈

 続いて3曲目の「半信半疑」には松田里奈。番組では出番がよく編集されてしまうことから、“Miss.ダイジェスト”のあだ名が付けられている松田。しかし、この日は私を見てと言わんばかりに魅力的なパフォーマンスでアピールする。松田はMCでも大活躍。感染対策の関係でいつもとは違った環境の会場であったが、それでもさすがの安定した進行で現場を常に盛り上げていた。

幸阪茉里乃

 4曲目「Microscope」には幸阪茉里乃がセンターに立った。このところパフォーマンス面でぐいぐいと成長している幸阪。いつも番組などではあまり見せない笑顔がこの日はたくさん確認できた。しかもとてもナチュラルな表現で、見ているこちらも自然と楽しくなるような笑顔だ。センターに立ったことで発揮されたこの幸福感。彼女の新たな魅力が開花していた。

関有美子

 そして「偶然の答え」では関有美子が真ん中に現れた。関は、切なさや苦しさを含んだこの楽曲を見事な演技力で表現する。遠くを見つめながら肩を使って息する幸せそうな表情、胸に手を当てながら今にも泣き出しそうな表情。一曲の中に様々な彼女の魅力が詰め込まれていた。

渡辺梨加

 続いて「君と僕と洗濯物」では渡辺梨加がセンターに。先日番組で“おバカ女王”の座を射止めてしまった渡辺は、ここでそのイメージを払拭したいところ。モデル業で培った魅せ方に加えて、「夢でもダンスをしていた」というほど努力を重ねたことで飛躍的に向上したダンススキルを、この舞台で遺憾無く発揮していた。

守屋麗奈

 「ブルームーンキス」に立候補したのは守屋麗奈。途中で登場する決めゼリフを、オリジナルのセンターである森田ひかるとまた違ったニュアンスで表現する。櫻坂46の“ぶりっ子キャラ”担当である彼女が、また新たな扉を開いたように思えた。守屋は、久しぶりの有観客ライブでファンの前に立てていることが幸せだという。「この景色がずっと見たかった」と生のライブを心から楽しんでるようだった。

上村莉菜

 次の「最終の地下鉄に乗って」のセンターには上村莉菜が立った。今までになく自主練に励んだという上村。客席を静かに見つめる表情が、たまに柔らかい笑顔に変わる瞬間があり、その繊細な変化が素晴らしい。場面場面によって移り変わっていく表情の機微が見事なパフォーマンスだった。

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