乃木坂46が企業CMを席巻 大手から地方まで求められるクリーンなブランド力

 今やテレビで見ない日はない、乃木坂46。その要素の一つとなっているのが、多くのCM出演にある。

25thシングル『しあわせの保護色』(初回限定盤 Type-A)

 白石麻衣が「2018上半期TV-CM会社数ランキング」(エム・データ)の女性部門で1位に輝いたのを筆頭に、この年、齋藤飛鳥や卒業生の西野七瀬も6位にランクイン。2019年にはランキングに与田祐希が5位、さらに遠藤さくらが「2019年TV-CM年急上昇ランキング」に入るなど、グループとしてだけでなく個人としても幅広い世代で結果を残しているのが、今の乃木坂46の磐石な体制、強みである。今年2月に名古屋ドームで開催された『8th YEAR BIRTHDAY LIVE』では、ライブ途中の演出にグループの代表的なCMを繋ぎ合わせた映像がスクリーンに投影された。4日間にわたってそれぞれ別のCMが流れていたことも、その契約本数の多さを物語っている。

 代表的な例を挙げると、デビューシングル『ぐるぐるカーテン』から現在まで8年間、乃木坂46を見守り続けている株式会社 明治。ラジオ番組『乃木坂46の「の」』(文化放送)のスポンサーとしてもリスナーにはお馴染みだ。台湾でも独自のCMを展開し、アジア圏においてのグループの知名度貢献に一役買っているセブン-イレブン。ネズミに扮したダンスで郷ひろみとの共演も果たしたマウスコンピューターがある。

乃木坂46「マウスダイナー ウェイトレス」篇|マウスコンピューター
乃木坂46出演!バイトルテレビCM「クイズショー」フルバージョン (白石麻衣/秋元真夏/松村沙友理/堀未央奈/遠藤さくら/賀喜遥香)

 ほかにも、『乃木坂46のザ・ドリームバイト!』(フジテレビ系)のスポンサーであるディップは多種多様なバリエーションでメンバー一人ひとりの個性を引き出し、「和ラー」がすっかり浸透したサンヨー食品は、YouTubeチャンネルにオリジナル動画「乃木坂毎月劇場」を公開しファンにも好評な宣伝方法を取っている(監督、脚本がオークラ、共演に東京03と、バナナマンファンにもたまらない組み合わせ)。

乃木坂毎月劇場 第1話「争う」|サッポロ一番 カップスター 和ラー

 さらに、「はたちの献血」を呼びかけた日本赤十字社、「ファンタ坂学園」の日本コカ・コーラ、「Pokémon GO」のナイアンティックなど、最近スタートしたCMは齋藤がセンターを務めているものが多い中、今年の春に開始したのがアサヒビール「アサヒスーパードライ」のCM。白石の新たな旅立ちを、秋元真夏、新内眞衣、中田花奈の年長メンバーが涙で見送るという内容で、お酒のCMとしては2018年に白石が東京スカパラダイスオーケストラと共演したキリン「氷結」以来。ほかのスポンサー契約にも言えることであるが、クリーンなイメージと長年の間トップの人気を誇る乃木坂46だからこそ、アルコール飲料のCM出演が実現できていると言える。

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