日向坂46 “はなちゃんず”こと富田鈴花&松田好花、待望のユニット曲誕生 二人の関係性振り返る

 日向坂46(以下、日向坂)が、10月2日に3rdシングル『こんなに好きになっちゃっていいの?』をリリースした。表題曲を始め、秋から冬にかけて聴きたくなるようなセンチメンタルな楽曲が並ぶ同作。『ゆうがたパラダイス』(NHK-FM)9月30日放送回にて解禁された富田鈴花と松田好花による初ユニット曲「まさか 偶然…」(Type-Aに収録)もまたこの季節にピッタリの、二人の才能を遺憾無く発揮した珠玉のバラードとなっている。本稿では、同曲が解禁されたことを機に二人の関係性を改めて振り返りたい。

日向坂46『こんなに好きになっちゃっていいの?』(TYPE-A)

 パリピ、迷走、ネガティブキャラを経て、今やグループの盛り上げ役としてバラエティ番組でも活躍を見せている富田鈴花と、番組テーマやイベント内容をしっかり予習/復習し自分のものにしている松田好花。「ボケとツッコミ」もしくは「お調子者としっかり者」といった関係に見える二人だが、実は似た者同士でもある。お互い真面目な性格で、特技が多くオールマイティー。だが、それゆえになかなかキャラが定まらないという器用貧乏な一面も。また、二人ともギターを中心に楽器が得意でもある。

 そんな二人が自発的に組んだユニットがはなちゃんずだ(ユニット名の由来は、お互いの名前に花の文字があることから)。はなちゃんずの原点は、2018年2月に行われたけやき坂46(以下、けやき坂)二期生による『おもてなし会』にある。それぞれ部活動に分かれて、ファンにおもてなしをするというグループの伝統イベント。ギターを得意としている二人は、河田陽菜、金村美玖とともに音楽部として、はなちゃんず with K(河田、金村のK)を結成。欅坂46今泉佑唯(2018年11月卒業)と小林由依によるユニット・ゆいちゃんずの楽曲「チューニング」を披露した。

 けやき坂二期生のブログが解禁されたばかりの頃、富田は、ベースとギターとエレクトーンができると自己紹介した上で「このか(松田)がギターを弾けるので、バンドとかやってみたいです♡」(参照)と、『おもてなし会』以前から松田とともにユニットを組むことを目標にしていることを明かしていた。一方松田も「じつはすでに勝手に2人で『はなちゃんず』ってユニットを組んだんですよ(笑)。いつか正式なユニットとして実現できる日を待ってます」(『MARQUEE』 Vol.125)と明言しており、グループ加入当初からギターという共通点で意気投合していた。

 そんな富田と松田だが、ひらがなけやき時代に富田・松田・金村美玖のユニットで「線香花火が消えるまで」を歌っている。ジャジーかつフォークロック調でもある実験的な同曲で歌唱力の高さが証明されていた。松田は富田について「鈴花が先陣を切ってくれて、鈴花がちゃんと歌ってくれているからこそ、安心してついていけるような気がします」(『FLASHスペシャルグラビアベスト』2016年6月25日増刊号)と語り、富田は松田について「好花はダンスも歌もめちゃめちゃ頑張りたい子なので、おとなしそうに見えて熱血タイプで、ライバルというか、負けていられないぞって思わせてくれるのが好花。好花のようなメンバーの存在は、活動していくうえでいつだって頑張る糧になります」と、切磋琢磨できる関係と評している。

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