>  >  > RAMMELLSはシーンに新風を吹き込む?

Nulbarich、Suchmosら“次世代シティポップ”シーンの変遷 新風吹き込むRAMMELLSへの期待

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 2018年初夏、次世代シティポップ・バンド・ムーブメントから躍進したアーティストの活躍が目覚ましい。シーンを切り開いたSuchmosはロシアW杯中継などで流れまくった“2018 NHKサッカーテーマ”「VOLT-AGE」を手がけ、Nulbarichは敬愛するジャミロクワイの日本武道館をサポートアクトとして盛り上げ、さらに年内には日本武道館ワンマン公演も控えている。続いて、Yogee New WavesやLUCKY TAPESがメジャーデビューを果たすなど、枚挙にいとまがない。もはや“シティポップ”というジャンルワードは何処吹く風という勢いで、それぞれのアーティストがそれぞれのオリジナルを確立しつつある。

 そんななか、男女混成バンドRAMMELLS(ラメルズ)の新作ミニアルバム『take the sensor』に注目したい。ブラックミュージックからの影響を、ロックやジャズ、ファンク、フュージョン、シューゲイザーなど、さまざまなエッセンスを取り入れた演奏力で昇華する、清濁併せ持つ、痒い所に手が届くグッドミュージックを生み出す4人組バンド。結成から2年でメジャーデビュー。初期はアシッドジャズ的な世界観を醸し出していたが、今では渋谷系的センスを彷彿とさせながらもよりポップなフィールドへと足を踏み入れ、その進化は止まらない。

RAMMELLS「Sensor」MUSIC VIDEO

 バンドの結成は2015年8月。もともとギターの真田徹がSuchmosのキーマン、YONCEとOLD JOEというロックンロール・バンドを組んでいたことからヒストリーは始まる。RAMMELLSは、OLD JOE解散後に真田が大学時代の先輩だった黒田秋子(Vo/Key)、村山努(Ba)を誘って誕生。当初から、次世代シティポップ・バンド・ムーブメントとでもいうべきSuchmos 、Nulbarich、WONK、Awesome City Club、LUCKY TAPES、Yogee New Waves、Tempalayなどと名前が並ぶことの多かった彼ら。

 ここで、 “シティポップ”というジャンルワードを再検証してみたい。ロバート・グラスパーやディアンジェロなどブラックミュージックからの影響を基盤としながらも70年代邦楽センスを取り入れたポップスを鳴らす若手アーティストを包括するムーブメントというイメージ。いや、それすらも第三者目線として偏っているかもしれない。音楽ジャンルを表現するキーワードとして“シティポップ”には若干の曖昧さが残ったが、東京インディーズ・シーンのバズワードとなり、それぞれのバンドの背中を押したことは間違いないだろう。なお、気になるバンド名は伝説的なアーティスト、ラメルジーの名をもじってRAMMELLSと名付けられたという。

 2016年10月には7曲入りのミニアルバム『natural high』をリリース。評判が広まるなか、2017年12月にメジャーデビューアルバム『Authentic』を発表。着実にレベルアップを感じさせるなか、2018年7月11日にリリースされたばかりの本作『take the sensor』では、熱量を持って歌が届く芯の強いサウンドへ進化している。黒田による、思いの強さを言葉にした、“窮屈さへの疑問を定義する”パンキッシュなリリックも胸に残る。

 メンバーの3人は、昭和音楽大学の卒業生。真田は、父親が管楽器屋をやっていたことがジャズとの出会いだった。黒田と村山はポピュラー音楽コースを専攻していた。黒田は、映画音楽好きから高じてJ-POPを経由してジャズシンガー、マリーナ・ショウやボビー・マクファーリンへたどり着いた。村山のルーツはメタル。プログレでテクニカルなバンド、Dream Theaterを崇拝するなど、三者三様のバックボーンを持つ。そこに、第四のメンバーとして彦坂玄(Dr)が参加して今に至る。

 1970年代に生まれた“シティポップ”文化の誕生から数十年が経過。1990年代にリミックス文化とともに渋谷系へ転生し、さらに20数年の時を経て2018年へたどり着いた“いま”。RAMMELLSは、センスフルな東京発の“街の音楽”を牽引していくかもしれない。そう思わせてくれる強度の高いポップアルバム『take the sensor』の誕生だ。

 なお、先行配信されたリードチューン「Sensor」は、ストリーミングサービスSpotifyで多くの人気プレイリスト『元気Booster』、『Women’s Voice』、『Summer Time』、『Tokyo Super Hits!』、『Weekend Buzz Tokyo』、『キラキラポップ:ジャパン』などにリストインしている。SNSでの人気を指標とする『バイラルトップ50(日本)』チャートでも上位にランクインしたナンバーだ。そこで、CDやダウンロードでのリスニングはもちろん、SpotifyやApple Music、LINE MUSIC、KKBOXなどストリーミングサービスの手引きとなるように聴きどころを、気になる歌詞を交えて解説していこう。

      

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