内田彩による“幸せしかない空間” 『So Happy!!!!!』ツアーに感じた頼もしさ

内田彩による“幸せしかない空間”

 同曲のアウトロからバンドメンバーによるアーバンなセッションを経て、衣装を着替えた内田が「What you want!」のユルいラップで再びハッピーな雰囲気になり、そこから「with you」へ。この「you」が意図的に並べられた楽曲たちをみて、内田にとっての“you”は彼女を支え続けるファンのことでもあるのだろうと感じさせられた。

 そこからフューチャーベースの「Yellow Sweet」、エレクトロスウィングな「カレイドスコープロンド」と、3曲連続hisakuniの手がけた楽曲が続く“ゴールデンタイム”が訪れると、「Like a Bird」、「キリステロ」と少しだけハードな内田彩が顔を出す。本編のラストスパートは「Blooming!」「SUMILE SMILE」「Sweet Little Journey」と開放的な楽曲が続いていくが、バンドのテンションと観客の大きな歓声に内田も負けじと楽しそうに歌う。最後は「ぐんまちゃんはどうやら名古屋にいるみたい」と次の公演に物語が続いていくことを示唆し、ステージを後にした。

 アンコールで内田は「ちょっと緊張してたけど、やってみたら楽しくて、1時間くらい前の自分に『バカ!』って言ってあげたい(笑)」と話したあと、“ロックな内田彩”の最新モードがみれる新曲「Bright way」を初披露。『Bitter Kiss』の楽曲に共通するハードな音色のこの曲は、『百錬の覇王と聖約の戦乙女』(TOKYO MXほか)のオープニングテーマになるという。アニメタイアップはときに、アーティスト自身の世界観を、良い意味で想定していなかった方向へ誘う力を持っているからこそ、アニメ主題歌が増えてきた内田が、どんな場所へ向かっていくのか楽しみだ。

 アンコールは「これから全国でその地の新しい“ハッピー”を探しにいきたいと思います!」と語り「Breezin’」、「Say Goodbye,Say Hello」を披露したところで幕を閉じた。内田もMCで「今回は幸せなツアーにしようと思った」と語っていたが、まさにこの日の公演は、STUDIO COASTや幕張メッセイベントホールといった重要な意味合いを持つライブを経て、一段と頼もしくなった内田による“幸せしかない空間”だった。

(取材・文=中村拓海)

■セットリスト
『AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~』
6月16日(土)神奈川・パシフィコ横浜

1.So Happy
2.Holiday
3.アップルミント
4.泣きべそパンダはどこへ行った
5.いざゆけ! ペガサス号
6.Go! My Cruising!
7.Merry Go
8.ピンク・マゼンダ
9.Close to you
10.What you want!
11.with you
12.Yellow Sweet
13.カレイドスコープロンド
14.Like  a Bird
15.キリステロ
16.Blooming!
17.SUMILE SMILE
18.Sweet Little Journey
En1.Bright way(新曲)
En2.Breezin’
En3.Say Goodbye,Say Hello

■関連リンク
内田彩 オフィシャルサイト

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