けやき坂46、新アルバム『走り出す瞬間』の聴きどころはユニット曲? それぞれの組み合わせを解説

 2期生も絶妙な組み合わせでユニットが作られている。2期生の中でも即戦力として早い段階で注目された小坂菜緒と渡邉美穂、そして2期生イチの癒し声を持つ丹生明里は「キレイになりたい」(Type-B収録)を歌唱。可愛いけど体育会系というのが3人の共通点だ。同曲は80年代の王道アイドルソングを彷彿させる。

 また、金村美玖、富田鈴花、松田好花による「線香花火が消えるまで」(Type-A収録)。この3人は、バラエティ番組での活躍も著しく、楽器が得意という点も共通している。同曲にはラップ調のパートやスキャット的なアプローチがあったりと、今までの欅坂46にはない曲調。富田曰く「この中で一番大人なジャズ調っぽい〜なメロディです」とブログで綴っていたが、3人のキャラにもハマっており、ライブでのアクセントとしても面白い楽曲なりそうだ。

 そして、宇宙好きの河田陽菜、2期生最年少でスライム好きの濱岸ひより、神社巡りが好きな2期生最年長の宮田愛萌という変わった趣向を持つ3人は、「割れないシャボン玉」(通常盤収録)を歌唱。未来感のあるテクノポップで、3人の声がとても可愛い楽曲になっている。ほかにも、加藤、高瀬、東村、富田、渡邉による「ノックをするな!」(Type-A収録)は1期生と2期生混合のユニットもある。

 ちなみにグループ曲は、漢字欅に負けないクールな楽曲、自分たちの心境を語る楽曲も少なくない。それに比べてユニット曲は、恋愛の曲や第三者的な目線で描かれた楽曲がラインナップされており、どこか懐かしさを感じるアイドルソングとなっている。どのユニット曲もバラエティに富んでおり、グループ曲とユニット曲を聞き比べることで、各メンバーの新しい表情も見えてくるはずだ。

(文=本 手)

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