関ジャニ∞ 大倉忠義、脱退決めた渋谷すばるへの“本音” 会見前ラジオでの発言から考える

 ラジオ『大倉くんと高橋くん』では、エンディングに熊本地震で被災したリスナーからのお便りが紹介された。ラジオから聞こえるふたりの笑い声が希望の光になったこと。日常を取り戻してからも、毎日を頑張れる励みになったこと。高橋が読み終えると、大倉は「こちらこそありがとうございましたですよ。こういうことを言ってもらうと、仕事をやってる意義というか、やりがいっていうものをすごく感じる」と、しみじみと語り始めた。転職の悩みに対して応えたところと繋がってくると前置きをしながら「いろいろと仕事やってるとさ、辛いことももちろんあるし、んー……やめたいなっていうこと誰にでもあると思うし。それは俺にだってあるし。だからそういうこと言ってもらえるのが俺の元気になってるわけで。こういうのが励みになる」と声が震えているように聞こえるシーンもあった。

 「そうやってこれからも仕事はやっていきたいなって。俺もそうだし、みんなもそうだし、不安なこととかさ、これから不安で……っていう人に向けて、なんか伝えていきたい」と、アイドルとバンドマンのふたつの顔を持つ関ジャニ∞であることへのプライドを再確認するような言葉と共に、「LIFE~目の前の向こうへ~」を流した。この曲は関ジャニ∞がバンドスタイルでリリースした初シングル曲。歌い出しで聞こえてくるのは、もちろん渋谷のボーカルだ。そこには、翌日の会見に心が乱れるであろうファンたち、渋谷が抜けることで不安を抱えている関ジャニ∞のメンバー、そして新たな道を歩む渋谷、何よりも関ジャニ∞での居場所を応援してくれた渋谷という支えを手放す大倉自身が、前向きに奮起できるようにという願いが込められていたように思う。

 人生は変化の連続で、出会いは別れの始まりでもある。別れが辛いのは、それだけ幸せな出会いだったということだ。今は悲しみや寂しさが募る一方だが、大倉やほかのメンバーが懸命にファンへ希望の光を灯し続けようとしている。それを、大きくしていけるのがファンの力だろう。別れの辛さは消えないけれど、いつかまた大倉が「あのときのすばるくんには……」と笑いながら振り返ってくれる日がくることを願うばかりだ。

(文=佐藤結衣)

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