E-girls「あいしてると言ってよかった」注目ポイントは? 歌詞世界・ダンス・ボーカルから紐解く

E-girls初バラードSGのポイントは?

 E-girlsが、本日1月26日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、1月31日発売シングル『あいしてると言ってよかった』の表題曲を地上波初パフォーマンスする。

 『あいしてると言ってよかった』は、本格的なダンスパフォーマンスを得意とするE-girlsにとって初となるバラードシングルだ。『ミュージックステーション』の放送に向けて、その注目ポイントを解説したい。

物語性に富んだ歌詞世界

 まず目を向けたいのは、作詞家・小竹正人による物語性に富んだ切ない歌詞世界だ。恋人のことを深く思った忘れ得ぬ瞬間、自信を持てなかった過去の自分、幸せであることへの恐れーー本気の恋愛を一度でも経験したことがあれば誰もが共感できる気持ちを、柔らかくも叙情的な言葉で歌い紡いでいる。しかし、ただメランコリックに過去を振り返るだけではなく、恋人と出会えたことへの感謝の気持ちや、ほんの一瞬でも心が深く通じ合えたことへの喜びもこの楽曲には込められている。それが「あいしてると言ってよかった」とのシンプルで温かなタイトルに表現されているのだ。

 これまでのE-girlsとはまったく異なるアプローチは、MVにも見られる。今回のMVは、『下妻物語』『嫌われ松子の一生』『告白』『渇き。』などの映画で知られる中島哲也監督が手がけており、メンバーの藤井夏恋らをメインキャラクターとしたドラマ仕立てになっている。オーディションを行ってキャスティングを決めたそうで、中には本作で演技に初挑戦したメンバーもいるとのこと。彼女たちの特技であるダンスは物語の彩りとなり、途中で意味深な台詞が挟まれることで、あたかもショートフィルムのような仕上がりだ。

E-girls / あいしてると言ってよかった

 さらに、MVに大きな反響があったことを受けて、1月22日からはTwitterとInstagramで開設された「あいしてると言ってよかった」の特設アカウントにて、SNS小説が展開されている。まさかMVの背景に、これほど重い設定があったのかと驚かされる内容で、その作風は中島哲也監督の諸作品に通じるものがあるといえよう。

 さて、気になるのは、メンバーたちがこの物語を、どんな風にパフォーマンスに落とし込むかである。MVでもいくつか印象的な振り付けは確認できるが、全容はまだ不明だ。同じE.G.familyのグループで、バラードを強みとするFlowerのような流麗で優美な振り付けが予想されるが、そこにどのようにE-girlsならではのエッセンスを加えていくのかがポイントとなりそうだ。

ツインタワーはどう動く? 

 「あいしてると言ってよかった」は、コーセー ファシオの新CM「エクステいらないかも」篇のタイアップソングにもなっており、同CMにはその高身長のスタイルから“ツインタワー”と親しまれる佐藤晴美と楓が出演している。

ファシオ E-girls「エクステいらないかも」篇 【FASIO-ファシオ/マスカラ】

 佐藤晴美と楓は、それぞれ『Ray』と『CanCam』の専属モデルとしても活躍し、1月23日に発売された『CanCam』の表紙では、雑誌の垣根を越えた異例の共演を果たしたことでも話題となった、今注目のメンバーである。

 E-girlsは、2017年7月から新体制となって以降、そのダンスフォーメーションにも大きな変化が見られる。たとえば新体制の第一弾シングル曲「Love☆Queen」では、佐藤晴美や楓ら高身長のメンバーを前面に出し、空間を活かした開放感のあるパフォーマンスを披露していた。続く「北風と太陽」では、その路線をさらに推し進め、MVのパフォーマンスは壮大な自然の中で撮ったスケール感のある仕上がりとなっていた。

 一転して、「あいしてると言ってよかった」では、佐藤晴美と楓のパートは控えめである。しかしだからこそ、生のパフォーマンスで彼女たちがどんな風に踊るのかは大きな見どころとなるだろう。

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