骨伝導イヤホン、スマートグラス、AI作曲……『ウェアラブルEXPO』が示す、エンタメの未来

『ウェアラブルEXPO』レポ

 『第4回ウェアラブルEXPO』では中国や台湾からの出展ブースも含め、どの出展ブースも軽量化やいかに実用的な方法に落としこむかを重視しているように見受けられた。17日に開催されたカンファレンス「AR / VRがウェアラブルにもたらす革新」では、ジョージア工科大学のコンピューティング学科の教授、タード・スターナー氏が「AR・VRディスプレイが普及する鍵は広い視界や没入感よりもデバイス自体の軽量化」「デバイス自体のデザイン性で普段使いをしたいと思わせることが重要」と語っていた。米国最大のコンシューマーエレクトロニクス関連の展示会『CES2018』でも普段使いを意識したデバイスやガジェットや商品がかなり多く見受けられたように、今後はどのように実用的なデザイン設計に落としこむかが問題となってくるだろう。

 さらに同セミナーで東京大学大学院の廣瀬通孝氏は「データが大量に安く保有できるようになったのでログを元に未来予測をすることが可能になった」と発言しており、高速道路の渋滞やレシートのログからお金の使い方を改めるなどライフハックも可能になってきたと語っていた。先述した自動翻訳スマートグラスや自動作曲AIなどは、まさに大量のデータを使って我々の知能を効率よく拡張するするためのデバイスと言えるだろう。

 また廣瀬氏は「VR自体は昔からあった技術だったが、インターネットに接続することで新しい時代が到来した。まさにPSVR(PlayStation VR)や『Pokémon GO』は良い例で、これから我々の日常を変えるきっかけになる」と語っていた。今後ますますスマートグラスやビッグデータを扱うコンテンツが増え、新しい形のエンターテイメントが普及するに違いない。

(文=平沢花彩)

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