東方神起の物語が再び動き出すーーファンに「ただいま」伝えた東京ドーム公演レポ

東方神起、東京ドーム公演レポ

ただ好きではなく大切に思って、守っていきたい……

ユンホ

 離れていた時間を取り戻すように、「みんなー、ウィーアー?」(ユンホ)、「T!」(ファン)おなじみの合言葉で、会場がひとつになっていく。アニメ『ONE PIECE』の主題歌としてもおなじみの「ウィーアー!」。バラバラの場所にいた仲間が集まり、ひとつの船に乗り込んでいく物語と、東方神起チームのストーリーがリンクすると、ふたりは話した。

 今回のライブでは、バンド・ダンサー紹介も、リハーサルスタジオで撮影された映像と生演奏&ダンスを組み合わせた見応えたっぷりの演出だった。またMCで大げさに“ジャジャーン”と鳴らしてくれるバンドに「もういいよ(笑)!」とツッコミを入れたり、「Summer Dream」でメンバーとダンサーが仲睦まじくアドリブを交えて踊ってみせたり、そんな小さなやりとり一つひとつに信頼関係を、そして“一緒に仕事をしたい”と思わせる東方神起の人間的魅力を感じさせる。みんながこの時を待っていたのだ、見る側も、作る側も……。

チャンミン

 東方神起という船の、船長であるユンホは「離れていた時間が本当に長かったと思います。その中から、僕自身の、そして東方神起として、何を目指しているかを毎回自分に聞いてみました。やっぱり、ここにいるみなさんのために、みなさんが好きで頑張ってきたと思います。でも、最近気づいたことは、ただ好きではなく、さらに大切に思って、一緒にお互い東方神起のことを守っていきたいなって思います」と宣言。

 チャンミンも、湧き上がる感情を噛みしめるように「愛っていうのは、ちょっと照れくさいかもしれないけれど。海より広いし、深いし、宇宙より奇跡のようなことだと思います。みなさんが送ってくださるものすごい奇跡が、ふたりの居場所を作ってくれてると思います」と続けた。

 東方神起のライブは、いつも全力で、いつも丁寧だ。それは、私たちが生きている世界は、ときに抗えない大きな波が来たり、予測不能な事態が起こることを知っているからだ。<泣きたいときは 泣けばいいから ねえ 無理はしないで>ラストに歌われた「Begin~Again Version~」は、決してひとりではないことを伝えてくれる。<つながる感触を ずっと確かめよう 今 ものがたりは…Begin>そう、これからは彼らとずっとつながっていける。「おかえり」、東方神起。ストーリーはまた、始まったのだから。

(取材・文=佐藤結衣)

<SETLIST>
OP オープニング映像
M01 Reboot
M02 ANDROID
M03 Humanoid
挨拶MC
M04  One More Thing
M05 Superstar
M06 Chandelier
映像1
M07 B.U.T(BE-AU-TY)
M08 Spinning
M09 Survivor
M10 One and Only One
映像2
M11 シアワセ色の花
M12 STILL
MC
M13 逢いたくて逢いたくてたまらない
M14 Duet(Winter ver.)~White(メドレー)
映像3
M15 Catch Me-If you wanna-
M16 Easy Mind~ I just can't quit myself~OCEAN(メドレー)
M17 Bolero
M18 Why?[Keep Your Head Down]
アンコール映像
E-1 MAXIMUM
E-2 Rising Sun
MC
E-3 ウィーアー!~Summer Dream~Somebody To Love(メドレー)
E-4 Begin~Again Version~

■ライブ情報
『東方神起 LIVE TOUR ~Begin Again~ FINAL in NISSAN STADIUM』
6月8日(金) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
6月9日(土) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
6月10日(日) 日産スタジアム 開場15:00/開演17:00
※ 開場/開演時間は変更になる場合がございます。

東方神起 オフィシャルHP

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