乃木坂46 桜井玲香が語る“大躍進の2017年”経たグループの今「そろそろ仕掛ける側にならなくちゃ」

乃木坂46桜井玲香が語る“大躍進の一年”

「嬉しいと同時に、2017年だけでは絶対に終わらせたくない」

ーーまた、2017年は『日本有線大賞』や『日本レコード大賞』など、年末の賞レースにも初めてノミネートされるようになりました。

桜井:びっくりですよ。

ーーちょうど昨日もレコード大賞の記者会見に出席したのを、ニュースで目にしました。(※編集部注:取材は12月22日に実施)

桜井:めっちゃ緊張したんですよ!(笑)。ホント、怖かったです。

ーーこういう機会が増えることに対しては、率直に今どう感じていますか?

桜井:めちゃくちゃ嬉しいです。すごく嬉しいと同時に、2017年だけでは絶対に終わらせたくない。『FNS歌謡祭』とかいろんな音楽番組に出演させていただく機会が増え、先日改めて「やっぱりここにいる人たち、めちゃくちゃすごいな」と思ったんです。大御所の方もいらっしゃるし、しかも実力がある方ばかりで、そこに私たちも入れてもらえることって、本当にすごいことじゃないかと。そこにこれからもずっと出て行きたいですね。それに、2017年はいろんなメンバーがソロやコラボをやらせていただく中で、私自身もやりたいなと思った。ただグループとして出ていって自分たちの曲だけを歌って終わるんじゃなくて、もっとあの中に入っていきたいと強く思ったし、そのためにはもっと頑張らなくちゃいけない。2017年みたいな年末って今まで考えたことなかった形だけど、これをもう何回か、同じような状況を作っていけるように頑張らないとなというのはすごく感じています。

ーー確かに『FNS歌謡祭』もこの何年かの積み重ねもあってか、あんなに出番があるんだってぐらいに、メンバーがいろんな場面で活躍していましたもんね。

桜井:本当ですよね。私もびっくりでした。

ーーメンバーが驚くぐらいですから、そりゃあ観ているほうもびっくりするわけですね(笑)。『NHK紅白歌合戦』に関しても、もちょうど2年前にここでお話したとき(参考:乃木坂46桜井玲香が語る“怒涛の2015年”と“期待の2016年”「戦わなきゃいけない相手が増える」 )は「出たあと、どういう反応をされるのか怖い」と言ってましたが、結局求められて3度目が実現しているわけじゃないですか。

桜井:ありがたいですよね。初出場のときに「3回続いたら奇跡だ」と言ってたので、実際に2017年も出られて本当によかった(笑)。

ーー今この時代に、3回連続出場って本当にすごいことですよ。

桜井:だから、AKB48さんって本当にすごいなと。だって、10回ですよ? 私たちなんて3回でも驚いているのに……ここにきて改めて、「ここは超えられないな」と思いました。

ーーもっと言えば、その10回以上の年数グループが続いているわけですし。

桜井:そうですよ。私なんて、最初は3年も続くのかなと思ってたぐらいですから(笑)。正直、ここまですごいグループになるとは思ってなかったし。

ーーそれこそ最近は、新人アイドルグループに話を聞くと「乃木坂さんに憧れてアイドルになりたいと思いました」という声を度々聞きます。

桜井:は~っ、嬉しい! そういえば、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2017』にサプライズで出たときに、いろんなアイドルの方がすごく声をかけてくれて。あれも嬉しかったけど、メンバーは自分たちがそんな立場になっていると思わないから、みんな戸惑いました(笑)。

「そろそろ仕掛ける側にならなくちゃいけないのかな」

ーーそうやっていろんな人から目標とされるようになった乃木坂46は、2018年に何を一番成し遂げたいんでしょうか?

桜井:う~ん……まだまだ一人前とは言えないかもしれないけど、ちゃんとアイドルグループとして求めてもらえる場所や機会が増えて、もうそろそろ仕掛ける側にならなくちゃいけないのかなと思っていて。世間に挑むような感覚を2018年以降は持ってやっていきたいですね。今までは狭い中で目指すところがピンポイントにあって、そこに向かってやっていったんですけど、2017年にいろんなことを経験したことでその視野が一気に広がったんですよ。良くも悪くも、なんでも自分たちの好きなようにやっていいぐらいに広がったことで、正解とか形とかがなくなってしまった。

 だから、すごく難しいんですよね。なんでもやっていいって言われると、わからないじゃないですか(笑)。きっとこれからは、そういうフィールドになると思うので、その中でいかに萎縮せずにちゃんとやっていけるか、より意識を強く持つことが大事になると思うので、目標というよりも2017年にやってきたことをもう一回、まったく同じように成功させて、基盤をしっかり固める1年にしたいです。

ーー今年がまぐれと言われないような?

桜井:はい。2017年は本当に最高な形だったと思うんですよ。だから、この状況を絶対的なものとして固めたい。2018年は何か新しいことに挑戦するのも大事だけど、今までやってきたことをもう一回固める、そういう年にしたいですね。

ーー先に進むにしても、もっと足場をしっかり固めてからと。

桜井:そう、固められるのであればどんどん固めたい。そこは慎重になりたいですね。

ーーそもそも、今まで一歩ずつ着実に進んできた結果が2017年だったわけですものね。

桜井:もちろんグイッといけたら超ラッキーですけどね(笑)。勢いには全然乗りますけども、でもそこは世間の流れに任せつつ、気持ち的には地盤固め、いまやれていることをしっかりと確立する意識でいたいですね。

「写真集のおかげで少し視界がクリアになった気がする」

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ーーでは、桜井さん個人としてはどうですか?

桜井:個人的には……もうちょっと自由にやろうかなと思います。2016年の夏はライブに参加できないことも多くて、ちゃんとキャプテンの役目が果たせなかったぶん、2017年はキャプテンとして本当に頑張ろうと思った1年だったんです。個人的にはライブやツアーで今まで以上に踏み込もうと思って、踏み込んだ部分も多かった。ただ、3期生もすごく成長しているし、グループとしてもすごく強くなった印象があるので、2018年はグループを作らなくちゃっていう意識よりも、もっと自分の自由を尊重しようと。たまにいなくなる期間があってもいいくらい、自分の夢にシフトしてもいいのかなって気持ちでいます。

ーーなるほど。実際、何をやってみたいですか?

桜井:今はいろんなことに興味がありすぎて全然決められないので、そこは決めないでおこうかなと(笑)。

ーーそのとき声をかけてもらった仕事の中で、ベストを尽くそうと?

桜井:そうですね、能力を上げていきたいです。

ーー2017年は映画『あさひなぐ』ですごく頑張っている姿を間近で観させてもらいましたが、あの経験は桜井さんにとっても大きなものだったと思うんです。

桜井:うん、『あさひなぐ』は良いきっかけになりましたね。でも、あの撮影時期は気持ちが落ちていたというか、すごく悩んでいて苦しい時期でもあったので。

ーーそれが最初に話していた、いろんな不安を抱えていたという話につながるわけですね。でも、実際に完成した作品はすごく評価の高いものでした。ご自身としてはそこでの達成感は、どの程度ありましたか?

桜井:実は全然ないんですよ。もちろん頑張ったんですけど、私の存在が果たして映画にちゃんと貢献できていたのかっていうのは、自分自身の感覚的にはちょっと薄いのが心残りというか。あんなにがっつり映画に携わるのは初めての経験だったし、できないことも多かったけど、あのときの自分なりに全力でぶつかれたので、最初があの作品でよかったなと思っています。

ーーなるほど。2017年はこのほかにもファッション誌『NYLON JAPAN』のレギュラーモデルにも就任。状況としては1年前と比べて、まったく異りますよね。そういった点では、手応えもあるんじゃないかと思いますが?

桜井:いやぁ、自信も全然ないし、まだ手応えまではいかないですよ。振り返ってみるとありがたい1年でしたけど、まだスタートできていないぐらいの感覚なんです。そもそも私、自分のことを話したり自分を表現したりするのが苦手で、芸能界に向いてないんじゃないかと思うぐらいなので(笑)。それを写真集がすごく手助けしてくれた。初めて私のためだけに動いてくれて、初めて自分のためだけに自分の思考を使ったのがあの写真集で、それを出せたことによって、自分の素の状態はこういうもので、そこから自分の理想はこうなんだ、自分は何をやりたいだとか、少し視界がクリアになった気がするんです。だから2018年は、手応えというか納得のいくものが、小さくてもあるんじゃないかなという期待があるので、今から良い1年になるんじゃないかと楽しみなんです。

(取材・文=西廣智一/撮影=堀内彩香)

■リリース情報
乃木坂46 アンダーアルバム『僕だけの君~Under Super Best~』
発売:2018年1月10日(水)
価格:初回生産限定盤 6,018円(税抜)※三方背BOX&デジパック仕様&豪華フォトブックレット付き(予約URL
初回仕様限定盤 5,556円(税抜)※三方背BOX&フォトブックレット付き(予約URL
通常盤(2CD)3,241円(税抜)(予約URL

<CD収録内容>※(DISC 1)(DISC 2)収録内容は全形態共通
(DISC 1)
M1:左胸の勇気
M2:狼に口笛を
M3:涙がまだ悲しみだった頃
M4:春のメロディー
M5:13日の金曜日
M6:扇風機
M7:初恋の人を今でも
M8:生まれたままで
M9:ここにいる理由
M10:あの日 僕は咄嗟に嘘をついた
M11:君は僕と会わない方がよかったのかな
M12:別れ際、もっと好きになる
M13:嫉妬の権利
M14:不等号
M15:シークレットグラフィティー

(DISC 2)
M1:ブランコ
M2:風船は生きている
M3:アンダー
M4:My rule
M5:自由の彼方
M6:欲望のリインカーネーション
M7:君が扇いでくれた
M8:自分のこと(※新曲:中元日芽香ソロ曲)
M9:自惚れビーチ(※新曲:19thシングルアンダー曲)
M10:その女(※新曲:19thシングルアンダー曲)
M11:誰よりそばにいたい(※新曲:19thシングルアンダー曲)

<DVD収録内容>
(初回生産限定盤)
『The Best Selection of Under Live』
(初回仕様限定盤)
『“Super Under”Music Video Collection』

■関連リンク
乃木坂46公式WEBサイト

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