BOYS AND MENが考える、グループの“今”「引き出しは増えたけど、軸にあるものは変わらない」

ボイメンが考える、グループの“今”

「名古屋から全国に」の精神を忘れずにやっていきたい 

――ボイメンの楽曲というと、ジャンルや励ます対象の幅は広いけれども応援歌が多いというイメージなんですよ。ご自分たちでは、自分たちらしい楽曲というとどういうものを考えていらっしゃるんですか?

田中:そうですね、ただ最初から変わってないテーマがあって。僕たちはずっと夢を掲げて、それに向かって突き進んでいるんですけど、そんな僕らが自分自身を鼓舞できるような楽曲を歌ってきてるんですよね。そこはぶれずに今後も守っていきたい部分なんですけど、8年やってきて、その表現の仕方が増えてきたっていう感じですかね。引き出しは増えたけど、軸にあるものは変わらない。僕らが自分自身を鼓舞しながら頑張っている姿を見てもらって、ファンの方々にも「自分も頑張ろう」って思ってもらえたらいいなと思ってます。それがやっぱり自分たちの理想だと思うので。

――なるほど。歌って踊るグループでもありますが、ダンスを含めたパフォーマンス面でも特徴的な部分だったり、こだわっているポイントはあるんでしょうか。

田中:振付に関しては結成当初からずっと渡辺美津子先生だったんですけど、「帆を上げろ!」のラッキィ池田さんで、初めて違う振付師の方にお願いしたんですよ。アルバムの楽曲では「明日は明日の風が吹く」でまた違う方が振りをつけてくださっていたり、美津子先生が作り上げたボイメンのダンスに、今年になって新たな風を吹き込んでくれる方々が出てきて。そういった意味では、僕たちがまだ気付いていないボイメンらしいスタイルを考える機会になったり、ここからまた新たなものが生み出せるんじゃないかとも、最近ダンスしながら思いますね。

BOYS AND MEN - 「帆を上げろ!」MV

本田:僕らのダンスでいうと、芝居がかった振付が得意分野だよねと周りの方からはよく言われますね。

勇翔:ダンスの中でどんどん物語が進んでいったり、組体操みたいにみんなで一つのものを作り上げるみたいなタイプの振付が結構多かったり。

本田:みんなちゃんと踊れないし、技術との面では他のグループの方ほどじゃないですから、違う見せ方を考えてるところもあります。

――役者さんとして活躍されてるメンバーが多いだけあって、曲の世界観を表現する力という風に考えると、ダンスボーカルグループとはまた違った良さがあると思いますよ。

平松:だからなのかわからないですけど、歌詞の意味が伝わらないはずの海外でパフォーマンスしたときにも、なんとなく曲の世界観をわかって楽しんでもらえてるなという風には感じますね。完璧には無理でしょうけど、ストーリーというか歌詞の意味を受け取って、一緒に盛り上がってくれる。ハワイやタイでもライブをしたんですけど、すごい盛り上がってくれて。ボイメンのパフォーマンスって、日本じゃなくても通じるんだなって。

本田:今回のアルバムにはないんですけど、ボイメンには和の楽器を使った楽曲も結構あるので、そういう意味で海外の方にも日本らしさを楽しんでもらえると思います。扇子を使った振付とか殺陣とかもそうで、ボイメンをきっかけに日本文化に興味を持ってくれる方も多いみたいです。

――そういえば1月の武道館ライブ(レポートはこちら)はそういった和の要素を盛り込んだショー的な要素もあって、すごくワクワクさせられる内容だったんですが。ここからちょっと、2017年のライブを振り返ってみていただきたいんですよ。2015年に名古屋のガイシホール公演をやられたときと比べてみて、感覚的な差はありましたか?

平松:これは物理的な問題なんですけど、ガイシホールは客席が少し遠くて横に広がっていく感じなんですよね。なので「わあ、広いなー!」と思ったんですよ。武道館は高さがある代わりに、客席との距離がわりと近いじゃないですか。奥の席の方でもちゃんと顔が見えて、お客さんを身近に感じられたし、僕らの魅力も伝わりやすい距離感だなって思いましたね。

――MCで「また来ます!」っておっしゃってましたもんね。武道館進出を「全国制覇」という言葉で表現されてもいたと思うんですが。

勇翔:ガイシホールはホームの名古屋市内とはいえキャパも大きかったですし、あのときの僕たちのファンの方々の人数だとか立ち位置的には、ものすごい苦労したんですよ。1年くらいかけて準備しましたし。武道館は武道館で、僕たちってホームから離れると集客面でまだまだだったりもするので、とにかく1人でも多くの方に観に来てもらいたいと思っていたし、どっちも苦労して、頑張ってやってたなと思います。

田中:武道館って、国旗があるじゃないですか。あれを観て「ああ、武道館まで来たんだな」って、感じるものはありました。ここでライブをやりたいと結成当初から思い描いてはいましたけど、当時、誰も僕たちが武道館に立つという風には信じられなかったと思うんですよ。その思いが叶ったんだなって思って。なので特別感という意味合いでは、強いものがありましたね。ガイシのときにも達成感はありましたけど、違う特別感は感じてたと思います。

――最近は田中さんが役者として『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』に出演されたり、メンバーそれぞれが役者、タレントとしても名前や顔が知られた存在になってきていると思うんですが。武道館に立って、全国区に進出した実感は湧きました?

田中:いや、僕ら的にはここからがスタートだなって。年始だったのもありましたけど、今年はここから突っ走るぞって言う思いでみんな臨んでたと思います。

本田:ホント、そうですね。

――武道館のあとには、2月から5月には東海エリアから飛び出しての47都道府県ツアー(『社長が言ったから有言実行!ボイメン47都道府県ツアー』)もありましたね。

BOYS AND MEN「47都道府県ツアー / ロードムービー Short Ver.」

平松:10人いたからできたっていうのもありますね。本当は全員で回れたらよかったんですけど、スケジュールの都合で5人5人に分かれたりして、いろんなメンバーで回りました。いろんな土地の、行ってみなきゃわからなかったことがすごくたくさんあったのが印象深いです。あと、東海エリア以外の各地でも僕らを待っていてくれる人がいるっていうのが、すごくありがたくて。行く先々で必ず「また来るね」「次は10人で来るね」って言ってましたね。

――それぞれ、印象に残っている会場はありますか?

田中:僕は青森かな。今回のツアーがライブをするだけじゃなくて、僕ら自身がしっかりとその土地を感じて、味わってライブをするというのがテーマでもあったんですよ。青森のときにはねぶたがたくさん展示されているねぶたミュージアムへ行って、そこで地元の方々と一緒に「らっせーらーらっせーらー!」の掛け声を掛けながら踊る体験に、僕たちも参加したんですよね。そこでの音声をライブで曲の前奏に組み込んだら、お客さんも喜んでくれて、客席からも一斉に「らっせーらーらっせーらー!」の掛け声が上がって、その一体感たるや、ものすごいパワーだったんです。

平松:ライブのノリにも県民性みたいなものが出ますよね。沖縄でも、青森での「らっせーらー」の箇所に、エイサーのときの「しぃーさぁーさぁー! しぃー!」みたいな掛け声を入れたらすごい盛り上がってくれて。踊ってくれてる方もいましたし、あとフリーで指笛入れてくる方もいたりして、尋常じゃない盛り上がり方だったんですよね。

勇翔:僕は出身の長野ですね。自分の生まれた場所での凱旋ライブなので、本当にうれしかったんですよ。家族も来てたし。

田中:そんな記念すべき凱旋ライブ1曲目でいきなりとちってましたけども。

勇翔:認めます! テンション上がってたんでしょうね。自分でも気付かなくて「あ、間違ったのオレ!?」みたいな感じでした。

本田:(笑)。僕は岩手ですね。ライブそのものも強烈に盛り上がりましたけど、ステージ後に食べたわんこそばのおいしさが忘れられなくて! 105杯食べたから、ちょっと出そうでしたけど。

勇翔:どこでも必ずライブ前に土地のものを食べて観光して、ライブやったあともその日の締めくくりで土地のものを何か食べる、みたいなめぐり方にはこだわってましたよね。

田中:東北の震災のあったエリアも観てきたし、そういうことも含めて47都道府県ツアーは意味があったと思うんです。ちゃんと見ておかないといけないなって思ってたことが、自分たちの目で見れたのも。

――なんかそういうことを聞くと、ボイメンってエンタメ界において東海代表というよりも、日本を背負って立つ存在になりつつあるんだなと感じるんですが。

平松:そうですか? そうなりたいですね。

田中:海外でのライブもやらせていただいたりして「名古屋から世界に」というのもよく言ってますけど、「名古屋から全国に」の精神は忘れずに、やっていきたいですね。

(取材・文= 古知屋ジュン)

■配信情報
「UFO」iTunes
「友ありて・・」iTunes

■リリース情報
『友ありて・・』
発売日:12月20日(水)
価格:初回限定盤(CD+DVD)¥3,750(税込)
初回限定盤クリアファイル・ジャケット BOYS AND MEN盤 ¥3,390(税込)
初回限定盤クリアファイル・ジャケット YanKee5盤¥3,390(税込)
初回限定盤クリアファイル・ジャケット 誠盤¥3,390(税込)
通常盤¥3,000(税込) 

<CD収録内容>
M1.帆を上げろ!
M2.ガンバレFor My Girl
M3.UFO
M4.明日は明日の風が吹く
M5.DOGI MAGI (誠メンバー 歌唱)
M6.がむしゃらロケンロー
M7.アイコトバ (YanKee5メンバー 歌唱)
M8.夢で終わらないで(平松&吉原 歌唱)
M9.NAGOOOOOYA
M10.友ありて・・
通常盤のみ、メンバートークボーナストラック(1曲)収録。

<DVD収録内容>※初回限定盤のみ
「友ありて・・」「UFO」 -Music Video-
「友ありて・・」「UFO」 -Making of Music Video-
『友ありて・・』-Making of Jacket Photos-

■イベント情報
「BOYS AND MENスペシャルイベント」
12月20日(水)発売の新アルバムを対象にしたスペシャルイベントを開催。
UNIVERSAL MUSIC STORE限定販売商品の購入者限定。
開催日時、会場など詳細は後日発表。

■関連リンク
BOYS AND MEN OFFCIAL SITE
BOYS AND MEN OFFICIAL TWITTER
BOYS AND MEN Official VEVO Channel

チェキプレゼント

BOYS AND MEN(田中俊介、本田剛文、平松賢人、勇翔)のサイン入りチェキを2名様にプレゼント。応募要項は以下のとおり。

<応募方法>
リアルサウンドの公式Twitterをフォロー&本記事ツイートをRTしていただいた方の中から抽選でプレゼントいたします。当選者の方には、リアルサウンドTwitterアカウントよりDMをお送りさせていただきます。
※当選後、住所の送付が可能な方のみご応募ください。個人情報につきましては、プレゼントの発送以外には使用いたしません。
※当選の発表は、賞品の発送をもってかえさせていただきます。

<応募締切>
12月14日(水)まで

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