西野カナ、MACO、ちゃんみな……女性リスナーの共感を呼ぶアーティストたちの新作

夢みるアドレセンス『20xx / Exceeeed!!』

 2016年秋に病気療養のため活動休止した小林れいの復帰後、新メンバーオーディション『なれんの!?夢アド!?』を開催と怒涛の展開を見せている夢みるアドレセンスの現体制ラストシングル『20xx / Exceeeed!!』。「20xx」は作詞を中村彼方(でんぱ組.inc、XOXなど)、作曲を佐々木裕(AKB48、NMB48など)、アレンジをLAMA、電気グルーヴのサポートメンバーとしても知られる牛尾憲輔(agraph)が担当。ハウスとEDMを行き来するようなトラックと<ドアの向こうで時間止まる 20xx増えるルート>というラインがひとつになったダンスチューンに仕上がっている。SCANDALのMAMI(Gt / Vo)が手がけた「Exceeeed!!」は<今を軽やかに超えて行こう>という歌詞が突き刺さるロックナンバー。グループの現状を受け入れ、それを新たな表現に結びつけようとするメンバーの意志とも強くリンクしていると思う。

夢みるアドレセンス 『20xx』
RHYMEBERRY『SERIES 1』(通常盤)

  2011年のスタート以来、メンバーの脱退&加入を繰り返し、現在はMC MIRI(オリジナルメンバー)、MC YUICA(2017年6月加入)、DJ OMOCHI(2016年7月加入)の3人体制で活動しているRHYMEBERRYのオリジナルアルバム『SERIES 1』。タイトル通り“東京”をテーマにしたリリックが印象的なシングル「TOKYOチューインガム」、ミクスチャーロックの進化形とも言えるサウンドを軸にした「ちょっとやってみただけ」、チルアウト的なビートのなかで、日々のなかにある何気ない思いを綴った「あたり前の日常」などを含む本作には、3人の等身大の感情がストレートに込められている。全体を通し、90年代ヒップホップのエッセンスが感じられるところも興味深い。

RHYMEBERRY - SERIES1 全曲トレーラー

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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