ジャニーズ、女性アイドル、V系、K-POP……ファンの“浪費”から見える、各シーンの特徴と面白さ

『浪費図鑑』著者・劇団雌猫インタビュー

「お金で幸せを買っている」人はもっと広くいるはず!

『浪費図鑑―悪友たちのないしょ話―』

ーーまだまだ見たことのない世界は無限にありそうですね。

もぐもぐ:自分と違う世代の方が熱狂してるものとかすごく気になります。それこそ、ポール・マッカートニーの武道館公演の10万円のチケットを買った人とか。松田聖子さんのディナーショーに行っている人、氷川きよしさんが好きな人、『冬ソナ』でヨン様にハマって世界が変わった、なんて人にも話を聞けたら絶対面白いと思うんですよね。オタク趣味というとアイドルやアニメが出てきやすいですが、「お金で幸せを買っている」人はもっと広くいると思うので!

ーー「浪費」というテーマは、シーンを選ばず切り取れる面白さがありますね。

もぐもぐ:もちろん破産や借金は避けたいですけど、貯金残高が増えていくことだけが良いかっていうと……。楽しいものをお金で買った方が健やかに生きていけそうだし、きっとボケずに氷川きよしを応援できたらハッピー!(笑)。

ユッケ:オタクって年齢不詳な人が多いんですよね。若作りとかではなくて、エネルギーが出まくっているから若く見えるし、存在感がある。この本の中に出てくるような趣味を全然知らない人は、「ホストやアイドルにお金をつぎ込んでいるオタク」と聞くとネガティブに捉えてしまうと思うんです。でも実際に話を聞いてみると、もしかするとイメージが変わるかもしれない。だから私も色々なジャンルの人の話を聞きたいです。

ーー大人になると趣味がなくなったり、プライベートでやることがなくなるという話をよく聞くので、オタ活に目覚るのはある意味いいことかもしれないです。

もぐもぐ:読者の方からいただいた感想の中に「理解はできないけど、これだけ楽しく熱中してお金を使えるのはちょっと羨ましい」という声もありました。仕事と家の往復で一日が終わるという人も、『浪費図鑑』に載っているようなオタクまではいかなくとも、少しでも興味がある世界を一度見てみると新しい扉が開けるかも! 生きる目的ができます。

ーーでは最後に、“浪費者”代表としてメッセージをお願いします(笑)。

もぐもぐ:身も蓋もないですが、私たちは根本的にお金を使いたいんですよね……(笑)。先日サカナクションのライブに行ったら、「ライブだけだと赤字だからみんなグッズ買ってください」と山口一郎さんが冗談まじりに言っていて。「グッズ買ってくれ」「はい、買います!」って一種の “コールアンドレスポンス”だなって思いました。アーティストに貢献できる手段があるのがうれしい。お金を出す気はいつでもあるので、買うべきものをどんどん作ってほしいです。……そのために、全てのグッズのデザインを可愛くしてほしい!!(笑)。ダサいグッズしかなくて泣きながら買ったことが何回あったことか! 愛を示すためには買うしかない、けど、それでも売れちゃうからカッコよくならないのかなっていうジレンマ……。

ユッケ:公式のグッズを充実してくれないと、違法なビジネスが生まれる危険にもつながりますよね。例えば公式の生写真より非公式の生写真屋の方がたくさん種類が出ているから、そっちに走ってしまうオタクがいたり、CDが発売されないから密録がYouTubeに上がってしまったり……。そういうことが起きないためにも、ちゃんとお金を使うので、公式グッズをお願いします!

(取材=久蔵千恵/構成=村上夏菜)

■イベント情報
『劇団雌猫と学ぶ隣の沼 よいこのK-POP』
11月15日(水)開場18:00/開演19:00
渋谷 東京カルチャーカルチャー

<出演者>
コディアックヒグマ
ヨロイハブ

ジョウンデイズ(ぴかるん、ほのぴ、りっちゃん、める)
劇団雌猫(もぐもぐ、ひらりさ、ユッケ、かん)

チケットなど詳細はこちら

 

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる