欅坂46 石森虹花、努力で射止めた初フロントメンバー デビューからの葛藤と成長に迫る

 1stシングルで3列目からのスタートとなった石森は、自分のポジションからグループに貢献しようと考えを切り替え、パフォーマンスでグループを支える存在となっていく。その一方で、乃木坂46の生駒里奈主演映画『コープスパーティーBook of shadow』に、グループで最初で唯一の映画出演を果たす。オーディションで勝ち取ったこの役は、ただのゲストではなく物語のキーパーソンとなるキャラクター。役の重要性からも石森の演技力が評価されたことがわかる。そのほか、『オトナヘノベル』(NHK Eテレ)の番組内のドラマで主役を演じるなど、女優としての可能性を見出していく。2016年7月に掲載された『HUSTLE PRESS』のインタビューで石森は、「ほんとのほんとの最終的には、女優さんになりたいです。昔から武井咲さんにすごく憧れているので、私もあんな風に女優として輝きたいです!」とも語っている。(参考:『HUSTLE PRESS』欅坂46 駆け上るまで待てない!石森虹花

 何事もそつなくこなす石森だが、4thシングルまで最後列の3列目が続く。当時のブログでは「ポジションを聞いた瞬間に贅沢なことに『またかぁ…』と思ってしまいました。正直、とても悔しくて悲しかったです」と、凹んだ心境を吐露し、周りに取り残されているような心境に陥ったことを告白。しかし、それと同時に「でもここで腐っちゃだめなんだ」と前向きに頑張る意気込みを示していた。このブログがファンの心を掴み、理想とは異なる結果でも腐らず、地道に頑張る石森を応援する人が増えたのかもしれない。

 欅坂46に関しては、全員選抜を謳い、フロントも順番で入れ替わるので、フロント未経験の3人が今回は1列目に来ることはファンの間でも予想はされていた。しかし、やはり今までの境遇を考えると本人やファンにとっては悲願達成なのは間違いない。SHOWROOMで石森は、念願のフロント入りの喜びを語りながら、「今までずっと、私は歌もダンスも好きなので、パフォーマンスとかの面で妥協してきてことがないので、ぜったい次のシングルも、このパフォーマンス魂は燃やしたままで、いいパフォーマンスをしたいなと思いますね」と、ファンへの感謝と共に歌やダンスにかける熱い気持ちと自信を語っていた。

 土田の言っていた2年後がもうすぐやって来る。まさに石森にとって勝負の時と言えるだろう。縁の下の力持ちだった石森が、今回のチャンスでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。今まで悩んだことが報われるような、そんな活躍を5thシングルで期待したい。

(文=本 手)

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