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K-POPムーブメント、なぜ再燃? DJイベント主宰者に訊く、“独自の進化”遂げる楽曲の魅力

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二大巨頭・SMエンタとYGエンタの楽曲の違い

ーーK-POPではSMエンターテインメントやYGエンターテインメントなどの事務所が有名ですが、事務所ごとに特色がはっきりしている印象があります。それぞれどのような特徴があるのでしょうか?

e_e_li_c_a:YGは基本的にアーティストが自分で曲を作っていて、SMはコライト形式での楽曲制作が多いです。SMは作曲家クレジットを見ると3人、4人と名前が連ねてあるのが当たり前で、メロとサビで全然違う曲に聞こえたりします。なかでもヨーロッパの作曲家、とりわけスウェーデンの作曲家をよく起用している印象があります。もともと日本のジャニーズにもスウェーデンの作曲家はよく楽曲提供をしていますが、その流れでポップスを作るのに慣れている人が多いようです。

ーースウェーデンの作曲家で有名な方は?

e_e_li_c_a:SHINeeのテミンのソロ曲「Drip drop」を制作した、Sara Forsbergはよく名前を見ます。他にもf(x)「Toy」の作曲に参加したErik Lidbomや、EXO「Coming Over」に参加しているAndreas Obergは様々なアーティストに楽曲提供していますね。

テミン「Drip Drop」(Tay Jasper)

ーーSMとYGでの楽曲性の違いはありますか?

e_e_li_c_a:楽曲性は全然違います。YGは事務所専属プロデューサーが何人かいるんですが、自分で作曲できるアーティスト以外は基本的に専属プロデューサーのTEDDYやFuture Bounceなどが曲を作っていて、聴くとYG関連の楽曲だとすぐわかるようなサウンドが特徴ですね。EDMの曲調に近くて、例えばBIGBANGの「BANG BANG BANG」はYGサウンドの代表例とも言える楽曲です。それとは対局的にカントリーのようなギターを多用する静かな曲もあって、その2パターンが特徴だと思います。

BIGBANG「BANG BANG BANG」(TEDDY)

2NE1「LONELY」(TEDDY)

ーーなるほど。ではSMだとどんな感じでしょうか?

e_e_li_c_a:SMはクラブミュージックのトレンドを追っているイメージですね。前述のSHINeeのテミンの曲「Drip Drop」(Tay Jasper)は、トレンドを追っていたのが逆に先を越してしまったような曲で面白いです。最近K-POPではトロピカル・ハウスも流行っているんですが、EXOの「Ko Ko Bop」はトロピカル・ハウスでくるのかと思いきやレゲエという、いい意味で裏切られた曲でした。EXOのネームバリューとSMの大きさの2つがあるからこそ挑戦的な作品になったのかなと思います。SMは流行りも追いつつ、自分たちの持っているアイドル性を生かして、方向性を独自なものにシフトしていく流れを感じますね。

EXO「Ko Ko Bop」(Tay Jasper)

ーー確かに。バン・ヨングクの「YAMAZAKI」は聴いたときにかなり異質な曲だと思いました。

e_e_li_c_a:突然ああいった楽曲が文脈も無しに出てくるのはK-POPの面白い部分ですね。

ーーいろんなものを取り入れていくうちに突然変異を起こすというか。

e_e_li_c_a:すごい面白い部分ですよね。一緒にイベントをやっているDJ DJ 機器というDJがいるんですが、その人ともよくそういう話をします。「YAMAZAKI」や先ほどあげたテミンの「Drip Drop」もそうですね。LOONAの最近発表されたメンバーにChoerryという女の子がいるんですが、その子の「Love Cherry Motion」という曲はサビまでは普通のポップスの感じでくるんですが、サビが終わってドロップに入ると、突然中東音楽のようなメロディラインになるんですよ。普通のポップスじゃありえないですし、K-POPらしい曲だと思いますね。

LOONA/Choerry「Love Cherry Motion」

ーーちなみに、いま韓国で盛り上がっているアイドルやアーティストがいたら教えてもらえますか?

e_e_li_c_a:アイドルやアーティストではないですが、『Produce 101』という番組が社会現象並の盛り上がりを見せています。101人集められた女の子たちの中から、毎回ファンによるインターネット投票があって最終的に残った11人がデビューすることができるという番組で、前述のIOIがそのグループにあたります。それが去年国民的な流行になって、男子版として新しく今年の4月から始まりました。その番組で選ばれた11人のグループでWanna Oneというのが8月7日にデビューして、このグループがものすごく流行っていて。韓国初のドーム球場、高尺(コチョク)スカイドームでデビューショーケースをやったんですが、東京ドームよりも階数があり4階席まであるんですよね。本来チケットは3000円と破格の値段だったんですが、人気のあまり一瞬で売り切れてしまって、転売価格だと5万円ぐらいなんて物も見ました。

ーーなるほど。楽曲にはどんな人たちが関わっているのでしょうか?

e_e_li_c_a:Wanna Oneのタイトル曲「Energetic」はFlowBlowとPENTAGONというアイドルグループのフイが作曲で参加しています。『Produce 101』全体の話でいうと、35人になった時点で5チームに分かれた時の『PRODUCE 101 – 35Boys 5Concepts』というEPがあるんですが、3曲目の「Open Up」はDevine Channelという最近人気で引っ張りだこの作曲家集団が手がけていますね。K-POPらしい、様々なジャンルを取り込んだ変わった曲なのでぜひ聴いてみて欲しいです。

Wanna One「Energetic」

Knock「Open Up」

(取材・文=山田勇真)

■e_e_li_c_a
2006年からDJとして活動を開始。Hip-HopやR&B、SoulやFunkやJazz、中東音楽のDJを経て現在は토닥토닥(Todak Todak)というK-Popのパーティを秋葉原MOGRAにて主催。Blackpinkのデビューショーケースの公式アフターパーティにも出演し、クラブシーンへのK-Popの浸透に一役買っている。

※記事初出時、一部記述に誤りがございました。訂正の上、お詫びいたします。

      

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