22/7(ナナブンノニジュウニ)が示す、アイドル×アニメの新たな可能性 香月孝史が初ライブを観た

22/7、初ライブレポート

 同日のイベントでは22/7のアニメ化決定も発表され、メンバーの制服衣装と同じデザインの衣装をまとったキャラクターたちの姿もすでにお披露目されている。このアニメ作品の世界観がいかに作られていくかによって、22/7というグループが持っている、二次元/三次元の二重写し的な性質がどれだけ活かされるのかが左右されるだろう。あらかじめアイドルアニメ作品として存在するものが三次元に立ち上げられるのでもなく、またあらかじめキャリアを持つ生身のアイドルグループをアニメが追いかけるでもない独特のプロジェクトだからこそ、その両者の足並みを揃えて道のりを開拓してゆく面白さがある。同時に、最適なバランスを探り当てる難しさも持つだろう。

 アイドル×アニメという組み合わせは従来、必ずしも双方向にポジティブな反響ばかりを生んできたわけではない。いわゆるアイドルアニメが、メジャーからローカルまでさまざまな三次元アイドルを参照しながら継続的に制作され、三次元アイドルのオルタナティブかつ批評として機能しているのに対し、三次元のアイドルが二次元作品に接近する際には、時には「畑違い」として警戒され、あるいはアイドル自身がそうした反応をあらかじめフィードバックして遠慮がちに振る舞うような局面がみられることもある。両者がそうした不均衡を抱えているからこそ、一風変わったバランスで展開される22/7が、双方をいかに架橋できるかは注目に値する。

 グループとして9月20日にシングル『僕は存在していなかった』でメジャーデビューすることが発表され、アニメ化も決定したことで、秋に向けてストーリーが本格的に動き出す。まずは、22/7がこの両輪を武器にどのような道を作り上げていくのかに期待したい。

(取材・文=香月孝史)

■リリース情報
『僕は存在していなかった』
発売:9月20日(水)
※1万枚限定リリース
価格:完全生産限定盤 Type-A(CD+DVD+トレカ(キャラクター全8種のうちランダムで1枚を封入))¥1,667(税抜)
完全生産限定盤 Type-B(CD+トレカ(アーティスト全11種のうちランダムで1枚を封入) )¥1,204(税抜)

<CD収録内容>
・Type-A
1、僕は存在していなかった
2、地下鉄抵抗主義
3、未定(11人歌唱楽曲)
4、僕は存在していなかった Instrumental
5、地下鉄抵抗主義 Instrumental
6、未定(11人歌唱楽曲) Instrumental

・Type-B
1、僕は存在していなかった
2、地下鉄抵抗主義
3、未定(11人歌唱楽曲)
4、僕は存在していなかった Instrumental
5、地下鉄抵抗主義 Instrumental
6、未定(11人歌唱楽曲) Instrumental

<DVD>
・Type-A
「僕は存在していなかった」ミュージックビデオ

<封入特典>
・Type-A
「イベント参加券&スペシャルプレゼント応募券」1枚封入
※イベント&スペシャルプレゼントの応募方法など詳細は後日オフィシャルサイトにて発表

■特典会情報
○個別お渡し会
9月30日(土)都内某所
個別お渡し会に関する詳細は決定次第、22/7オフィシャルHP、forTUNEmusic HPにて発表。

■関連リンク
22/7(ナナブンノニジュウニ)オフィシャルHP
22/7(ナナブンノニジュウニ)スタッフtwitter

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