PKCZ®が語る、音楽シーンの現在と未来「90年代を見直そうというタームに入ってきている」

PKCZ®が語る、音楽シーンで目指すこと

 PKCZ®の連続インタビュー企画、ラストはDJ MAKIDAI、VERBAL、DJ DARUMAによるクロストーク。満を持してリリースされた1stアルバム『360°ChamberZ』のコンセプト、7月に行われた世界最大級のEDMフェス『Tomorrowland』の手応えから将来的なビジョンまで、PKCZ®の現在と未来について語り合ってもらった。(森朋之)【※インタビュー最後にチェキプレゼントあり】

「これがいまのPKCZ®のベスト」と言える作品になった

ーーまずは1stアルバム『360°ChamberZ』の手応えから教えてもらえますか?

DJ MAKIDAI:今回はたくさんのアーティストの方々に参加してもらってるんですけど、 みなさんからの「おめでとう」という言葉もそうだし、先日3人で「HiGH&LOW THE LAND」「居酒屋えぐざいる」に行ったときもファンの方から「アルバム良かったです」 という反応があって。アルバムを出したことによって、自分たちがやれることもさらに増えそうだなと思いますね。

VERBAL:リリースまでに約2年かかったので「待ってました!」とリアクションされるのも嬉しいし、「ここから次のレベルに行こう!」と新しいビジョンが見えて来たのも良かったなと思っています。

ーー活動スタートからの2年間はイベントが中心でしたからね。

VERBAL

VERBAL:海外のDJをブッキングしたいときも「まだ音源はないんですけど、そこをなんとか」という感じでオファーしてましたから(笑)。名刺代わりのアルバムが出来たこと で、確実に可能性は広がるんじゃないかなって。既にメンバーと「世界進出」というテーマで盛り上がっているし、いいポイントになると思います。

DJ DARUMA:曲がほとんどない状態でイベントを続けてきたことで、いろんな発見もあって。たとえばリード曲の「PLAY THAT feat.登坂広臣,Crystal Kay,CRAZYBOY」は三代目 J Soul Brothersのツアーをはじめ、様々なライブやイベントで披露してきたことで、音源化する前からアンセムになっていて。フィーチャリングさせていただいているアーティストも、ほとんど現場で一緒にやったことがある人たちですからね。そういう意味では、イベントが軸になってるんだなって思います。

ーーゲストのアーティストも多彩だし、音楽のジャンルもすごく幅広いですよね。

DJ MAKIDAI:そうですね。メンバーが聴いてきた音楽、感銘を受けてきた音楽が中心になってるんですけど、それはひとつのジャンルで括れないので。90年代のヒップホップ・カルチャーという共通項がありつつ、これまで経験したことを咀嚼して、「どこがいちばん良いラインだろう?」という話し合いのなかで、「これがいまのPKCZ®のベスト」と言える作品になったんじゃないかなと。それを象徴しているのが、Wu-Tang ClanのMETHOD MANとEXILE THE SECONDが参加してくれた「INTO THE CIRCLE」なんですよね。

ーー90年代ヒップホップを代表するラッパーであるMETHOD MANが参加したことは既に 大きなニュースになっていますが、これはやはり、VERBALさんのコネクションですか?

VERBAL:いや、さすがに直接つながりがあったわけではないので(笑)。ただ、僕たちのテーマとして「仲間から繋げていく」ということがあって。アメリカの大統領とかは難しいかもしれないけど(笑)、アーティストだったら、誰かしらつながりがありますからね。いまはインスタでDMすることも出来るし、「こういうことをやってるんですけど」 とアプローチすれば「おもしろいね」という反応が返ってきますから。METHOD MANの場合は、たまたま僕たちの仲間のなかに知っている人がいたので、そこからコンタクトを取った感じですね。

DJ DARUMA:METHOD MANが参加してくれるなんて、逆に夢にも思えてなかったです。自分にとっては現存する90’sのラッパーのなかでもいちばん好きな人だし、スーパーアイドルの一人なので。

DJ MAKIDAI:そうだね。

DJ DARUMA:「本当にラップを送ってきてくれるのかな?」と少し半信半疑だったんですけど、すごくガッチリしたラップをRECしてくれて。しかもMVにも出てくれるなんて、まったく想像してなかったですね。

DJ MAKIDAI:「INTO THE CIRCLE」は「Hot Music」(Soho)がもとになっているんで すけど、三代目 J Soul Brothersのツアーに帯同させてもらったときに、楽屋で「この曲を 使って、おもしろいことができたらいいね」という話をしてたんですよ。

DJ DARUMA:そうそう。すごくスローなテンポにしたり、いろいろ試して。

DJ MAKIDAI:許諾を取るのに時間がかかってしまったんですけど、この曲だったからMETHOD MANも快諾してくれたんですよね。MVに関しても、こちらが作った仮の映像を見て「これだったら出る」と言ってくれて。それもすごく嬉しかったですね。

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