SUPER★DRAGONが明かす、新しい表現とグループの今「ひとりひとりの心をどう掴んでいくか」

SUPER★DRAGONの“新たな個性”

 「みんなで一緒にひとつのものを考えていった」(ジャン)

ーーさて、今回のニューシングル「ワチャ-ガチャ!」は、『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド〜機動救急警察〜』のテーマソングです。トミカと言えば、小さい子にとってはウルトラマンや仮面ライダーと同じぐらい大きな存在ですよね。

彪馬:僕は小さい頃からトミカがすごく好きだったんですけど、中でも一番好きだったクルマがランボルギーニで、そのトミカをお父さんからもらって、今も大切にしているんですよ。そうやって小さい頃から好きだったものに、今回主題歌として関われるというのは本当に嬉しかったです。

ーー毅さんもクルマが大好きな子供だったんですよね?

毅:そうですね。5歳くらいまでは本当にクルマが大好きで、トミカもレールを作って、部屋でずっと遊んだりしてました。そんな風に、小さい頃の思い出の中にトミカがあるので、僕も今回関われるのは本当に嬉しかったです。小学校の頃、トミカの特撮ヒーロー番組で『トミカヒーロー レスキューファイアー』(『トミカヒーローシリーズ』の第2弾)というドラマがあったんですよ。そのオープニングテーマを歌っていたのがJAM Projectさんで、僕は影山ヒロノブさんに憧れてライブにも行っていたし、その頃は学校で自分の夢を「アニソン歌手になりたい」と発表していたりもしていて。今考えると、デビューシングル「Pendulum Beat!」(『遊☆戯☆王ARC-V』のOPテーマ)でアニソン歌手になる夢を叶えて、今回さらにトミカのOPをやらせていただけるのはすごいことですよね。だから今回は、子供の頃の僕のように、アニメを観てくれる子たちにも夢を与えられたらいいな、と思って歌いましたね。改めてこの仕事のありがたみを感じました。

和哉

ーー「ワチャ-ガチャ!」はいつになく明るくポップな楽曲で、歌詞は大切な人を守るヒーロー目線のものになっています。最初に楽曲を聴いたときの感想はどうでしたか?

和哉:今までのスパドラにはないポップな曲で、ジャンくんも聴いているときに自分で振り付けをしたりしていて。

ジャン:それは黒歴史だな(笑)。

和哉:(笑)。今までのスパドラの曲のようにガツガツいく感じではないので、「人を笑顔にできるような、元気な歌い方にしよう」ということを意識しました。

ーーそういう意味では、サンダーの楽曲「GETSUYOUBI」に近いかもしれませんね?

彪馬:僕は今回サビの部分を歌わせていただいたんですけど、今言っていただいたようにサンダーの「GETSUYOUBI」も、人を後押しするような、笑顔になれる曲で。でも、同じように「笑顔になってもらいたい」と思って歌う曲でも、「ワチャ-ガチャ!」の場合はもっと「助ける」ということを意識して歌ったのが新鮮な体験でした。

ジャン:今回は、ラップも曲調に合わせて明るい雰囲気でやるようにしたんですよ。〈ワチャ-ガチャ!〉のところは、さらに明るい雰囲気になるように意識しました。

和哉:ゴリゴリなラップが好きな子供ってなかなかいないですからね(笑)。とにかく、自分たちが楽しんでレコーディングすることで「聴いてくれた子供たちも笑顔になれるような曲にできたらいいな」と思っていたんです。

壮吾:あと、今回はサビの振り付けはメンバーみんなで考えたんですよ。

――へええ! どんな風に考えていったんですか?

ジャン:レッスン場でひとりひとりプレゼン大会をしました(笑)。

玲於:その場でフィーリングで踊り合って。

毅:〈ワチャ-ガチャ!ブービーブーギー!〉というサビの歌詞がすごく分かりやすいんで、思わず踊りたくなるような振りにしたかったんですよ。

ジャン:だから、「このメンバーのこれを取り入れよう」「ここはこのメンバーのものを取り入れよう」という風に、みんなで一緒にひとつのものを考えていきました。誰がどのパートを考えたんだっけ? 彪馬のアイデアも使われているし……。

毅:みんな、クルマのハンドルの動きは取り入れようとしていました。足の振り付けには楽のアイデアも反映されているよね。

楽:そうだったかも?

ーー楽さんは、以前話してもらった「ZEN-SHIN-ZEN-REI」のソロダンスパートのオーディションでの発想のすごさの話もそうですが、独特のセンスをもっているんですよね。

楽:今回は短時間のうちにみんなでどんどん披露して、それをまとめていきました。

ーー自分たちで振り付けをするというのは、いい挑戦になったんじゃないですか?

毅:そうですね。「ワチャ-ガチャ!」は今までのスパドラの楽曲よりもキャッチーですし、『トミカハイパーレスキュー ドライブヘッド〜機動救急警察〜』の主題歌なので、これまで以上に色々な人が聴いてくれる曲になるんじゃないかと思って。だとしたら、僕たちはダンスボーカル・ユニットなので、振り付けも大事だと思ったんですよ。〈ワチャ-ガチャ!ブービーブーギー!〉というところは、僕らのことを見ていかに「踊りたい!」と思ってもらえるかが重要なので、そうできるようにみんなでアイデアを出し合いました。その中で、いつも振りを考えてくださる振付師の方のすごさを改めて知る機会にもなりましたね。

ーー実際にライブでは、早くもお客さんが振りを一緒にやってくれていますね。

ジャン:ライブでは曲の前に振り付け講座もやっていますけど、子供たちも見よう見まねで覚えてくれて、一緒にやってくれたりするのが嬉しいですね。

毅:サビの振り付けは上半身だけでできるので、子供でもやりやすいものになっているんです。

ーーまた、今回はメンバーが色んな職業に扮するMVも面白かったです。毅さんが易者になったり、楽さんが花火職人になったり、和哉さんがハッカーになったりしていて。

毅:これまでのMVはひとつの現場で撮ってきましたけど、今回はロケバスで色んな場所を回りました。それがすごく楽しかったですね。サビの撮影場所は高層ビルの屋上でしたけど、あそこもめちゃくちゃ高くて(笑)。見下ろすとすごい景色でしたよ!

玲於:メンバーが広がったときに僕の位置が結構スペースのギリギリいっぱいになって、すぐ近くに街の風景が見えてすごかった……。

ジャン:(笑)。僕はMVの中で警察官になりましたけど、 衣装が日本の警察の衣装だったんで、最初はハーフの僕がやる役ではないんだろうなと予想していたんですよ。

和哉:いや、それは関係ないでしょ(笑)。

ジャン:(笑)。それに、今回の警察のパートは商店街での撮影だったので、一般の方がたくさんいる状況での撮影だったのも新鮮でした。完成版のMVでは聞こえないですけど、撮影中は「待てー!」「待ちなさい!」「親が泣くぞ!」と、実際に声を出して演じていたんですよ。

玲於:そうだったんだ(笑)。

ジャン:そういう撮影の雰囲気を味わえたのがドキドキで楽しかったですね。

ジャン

ーーしかも、ジャンさんは、自分が捕まえた泥棒と一緒にダンスを踊っていました(笑)。

全員:はははは!

毅:僕も占い師としてカップルの相性を占う演技をするときは、実際に声を出して、なりきって役者さんと演技をしました。あのシーンが今回の最初の撮影だったんですけど、「BROTHERHOOD」で役者の方に出ていただくことはあったものの、実際に役者の方と一緒に演技をするのは今回が初めてで。僕が吹っ切れて演じないと相手の方も困ると思って、思いっきり演じましたね。

玲於:僕と颯は救急救命士になってライオンを助けていますけど、あのシーンでは担架の持ち方もすごくこだわったんですよ。テンポよく担架に乗せて、それを持って運んで。

颯:何回も往復したので、結構きつかったです(笑)。

楽:僕は花火師をやりました。あの日は突然天気が悪くなって、実はあそこのシーンは雷雨の中で撮影したんです。

ーー大丈夫でしたか?!

楽:後ろで雷が鳴っていました(笑)。

玲於:突然ゲリラ豪雨が降ってきたんですよ。

毅:僕らはロケバスで待っていたんですけど、急に雨が降り始めて。楽やスタッフさん、それに濡れた機材が心配でヒヤヒヤしていたので、無事に終わって本当によかったです。

ーーこれまでのSUPER★DRAGONのシングルはかっこいいタイプの曲が多かったですが、今回の「ワチャ-ガチャ!」はポップな曲で、MVにもコミカルな要素が入っていますね。これは新しい挑戦になったんじゃないですか?

ジャン:そうですね。ライブ中も、これまでのかっこよく見せる感じとは違って、魅せる笑顔を作るのがすごく難しかったです。僕は特に、笑顔になるのは苦手なタイプなので(笑)。

玲於:ライブでは、「どうやったらお客さんも一緒に振りをやってくれるか」ということを研究しました。「一緒にやろうよ!」という呼びかけがどんな風にしたらお客さんに伝わって、一緒にやってくれるのかな、とみんなで話し合ったりして。

毅:そういうことを考えると、超特急さんやDISH//さんは楽曲のバリエーションもあって、今回の僕らの楽曲のようなものも得意だと思うので、改めて先輩のすごさも実感しました。

玲於

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