ゲスの極み乙女。の新たなスリルと興奮ーー活動再開を祝うワンマンライブを観た

ゲスの極み乙女。活動再開ワンマンを観た

170523-gesu5.jpg

 

 ライブ終盤は、いこかの“ゲスの4カ条”を唱える「ホワイトワルツ」からスタート。「ドレスを脱げ」「キラーボール」など、インディーズ期からの楽曲であり、ライブで鉄板の盛り上がりを作る曲を立て続けに演奏。振り付けやコール&レスポンスなどのお決まりの展開があり、さらに4人のキャラクターや和気藹々とした雰囲気も、ゲスの極み乙女。のライブの楽しみのひとつ。しかし、やはりその真ん中にあるのは音楽であり、その芯はぶれることがない。

170523-gesu-k.jpg
休日課長
170523-gesu-m.jpg
ちゃんMARI

 アンコールでは、メロディアスな「ルミリー」「ユレルカレル」を披露。そしてラストナンバーは「crying march」だ。オーディエンスのハンドクラップが響くなか、ギターとシンセの音が絡み合う。間奏では川谷のギターソロとちゃんMARIの鍵盤のソロもあり、急き立てられるようなスピード感でラストまで駆け抜けた。演奏が終わると、『達磨林檎』のビジュアルイメージに使用された達磨の片目に4人がひとりひとり目を書き入れ、バンドの再スタートを祝った。最後に川谷が「まだ帰らないでね」と言い残してステージを去ると、ステージ上のスクリーンで、全国ツアー『丸三角ゲス』の開催を発表。このツアーでは、全国8カ所9公演をまわり、ファイナルは東京・日比谷野音にて行われる。

 今年1月には川谷が楽曲制作を行っているDADARAYも始動し、5月6月と2カ月連続でミニアルバムを発売、indigo la Endも7月にアルバムをリリースすることが決定している。川谷絵音は、今後3バンドを同時に動かしていくということだ。自分たちのスタイルとオリジナリティをひたすらに追求し、これほどスリルや興奮がある刺激的な楽曲を生み出してきたゲスの極み乙女。。彼らが活動を再開し、ここからまたそんな楽曲に出会えることが、純粋に嬉しく思う。

170523-gesu6.jpg

 

(取材・文=若田悠希)

■セットリスト
ゲスの極み乙女。「『達磨林檎』発売記念ライブ」
2017年5月10日(水)東京・Zepp Tokyo

1. パラレルスペック
2. 私以外私じゃないの
3. 星降る夜に花束を
4. サイデンティティ
5. 心地艶やかに
6. ロマンスがありあまる
7. 某東京
8. シアワセ林檎
9. ホワイトワルツ
10. ドレスを脱げ
11. jajaumasan
12. キラーボール
<Encore>
13. ルミリー
14. ユレルカレル
15. crying march

ゲスの極み乙女。オフィシャルサイト

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ライブ評」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる