「MV女優」の時代が来た? 9mm、polly、大森靖子らの作品に登場する美女たち

MVの中の美女たちが残す“インパクト”

来夢

大森靖子「劇的JOY!ビフォーアフター」Heavy Shabby Girl Ver.

出演:大森靖子「ドグマ・マグマ」/[Alexandros]「ワタリドリ」/超特急「EBiDAY EBiNAI」など

 似顔絵を描きたい欲をどうしようもなく掻き立てられるお顔、常に異世界を見ているような瞳。アニメのキャラクターのようにずっと変わらず固定された前髪。縷縷夢兎のように、女の子だけの夢を凝縮した世界の生き物。異性を必要としない、外向きの「モテ」と対極に存在して、ブラックホールのように他者を吸い込む魔法少女。ミスiD2015・自己PR動画でのふわふわした喋り方と、モデル活動で見せる、誰も壊すことのできない完璧な彫刻のように高貴な姿のギャップ。超特急「EBiDAY EBiNAI」で、待ち合わせ場所に走るそのあまりにもぎこちない動きは、ゲームをすることとアニメを観ることが一番の趣味、引きこもり気味でほとんど太陽の下で運動をすることのない彼女の「走り慣れなさ」が現れていて激萌えです。

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来夢 Instagram

 昨今、美女が登場するMVが増殖しています。 Instagramで映えるスイーツが流行り、自撮り映えする場所が人気スポットとなる、「パッと見た瞬間に他者に伝わる美しさ」を多くの人が求める今、いかに瞬時にインパクトを与えるか、そのファーストインプレッションに、人の心を掴めるかどうかの勝負がかかっています。YouTubeとTwitterで拡散されるために日本の音楽シーンが選択したもの、それが「MV女優」でした。美しい人の仕草、まなざし、髪の毛の流れに心奪われる、その一瞬のときめきが、この時代を作り上げていくのではないでしょうか。

■松村早希子
1982年東京生まれ東京育ち。この世のすべての美女が大好き。
ブログにて、アイドルのライブやイベントなどの感想を絵と文で書いています。
雑誌『TRASH-UP!!』にて「東京アイドル標本箱」連載中。
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※記事初出時、一部表現に誤りがございました。訂正してお詫びいたします。

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