naNamiが語る、アニソンカバーを通じて描いた“新たな夢”「名曲と呼ばれるような曲を書きたい」

naNami、アニソンカバーで描いた新たな夢

「時間をかけてでも名曲と呼ばれるような曲を書きたい」

ーーこのアルバムを作って、naNamiさん自身がつかんだものはありますか?

naNami:この唄い方も悪くないなと思いました(笑)。もともと地声がすごく大きいので、ライブでも声を張り上げるのが自分の特性だと思ってたんですけど。女性の中では声が低いほうなので、そこを寄り添うという形にして、むしろ倍音を広くして、やわらかい唄い方をしました。こういうやり方で唄い方を見つけることもできるんだなと、この作品を通して学べましたね。あとシンガー・ソングライターとしては、やっぱり名曲は全部キャッチーで、誰でもすぐに口ずさめるメロディだな、と。そこは勉強になった時間でしたね。「こういう名曲を作りたいな」と思いましたし、とくに「世界が終わるまでは…」は自分が生まれた年のアニメソングなんですよ。もし自分の書いた曲が将来、それを書いた年に生まれた人が唄ってくれるようになったらうれしいな、と思って。夢が膨らみましたね。

ーーそのぐらい唄い継がれる曲が書けたら、ほんとにいいですね。で、そうなると訊きたいのが、アーティストの“ななみ”としては今後どんな歩みをしていきたいのか、ということなんですけど。

naNami:そうですね……カバーアルバムを作ったからこそ、今まで当たり前にやっていた曲を作ることが、すごく大事なことなんだなと気づかされたんです。そう思ったら、「(曲作りを)もっと掘り下げられるんじゃないかな」とも感じて。それプラス、「自分で曲を作りたい」と思う機会でもあったんですよ。ボーカリストとして唄ってみたら、シンガー・ソングライターであることが自分の核になっていたとわかったんです。それに気づいたら、曲作りができていることがうれしくて、前よりも「どんどん作りたいな」って思うようになったんですよ。それは1回シンガー・ソングライターから離れたからこそ気づいたことなんですね。なので“ななみ”としては、もっと自分のメッセージを唄えるアーティストになって、こんなふうに、いつか誰かがカバーしてくれるようないい曲を作りたいなって、すごく思いました。先輩方の名曲は最近ライブでも唄う機会が多かったので、「名曲ってすごいんだな」と改めて思って……私も、時間をかけてでも名曲と呼ばれるような曲を書きたいな、と思いましたね。

ーー前アルバム『Light in the Darkness』が出て10カ月が経ちますけど、新曲作りは進めているんですか?

naNami:そうですね、ギターを弾くたびにメロディは浮かんでくるので書いてるんですけど、歌詞が一番時間がかかりますね。常に何かネタがこぼれていないか、まだ世の中で歌になっていないことがないかを考えてます。それにこのカバーアルバムのおかげで、言いたいことを自分の言葉で書きたいと思うようになりました。今までは、子供の頃の自分とかトガってた自分とか、いろんなカケラが行き来していて、そのぶん曲にもいろんな色があって、いろんな主張をしていたと思うんです。それを“ななみ”として伝えられるような、すごく大きなひとつのものを探していきたいですね。

ーー今の話を聞いて思ったんですけど……前回のインタビューでも、大人になりつつある自分がいることを話してもらってるんです。それだけ今のnaNamiさんは、もう子供ではなくなってきた自分に気づいているんですね?

naNami:そうですね……もう子供じゃないですね(笑)。それはいろんなことを知れた上で思います。曲を作っていても思いますね。あとは……大人になったからこそなんですけど、大人は自分が大人になったことに対して自覚がないなと思いました(笑)。今日から大人っていう誕生日があるわけでもないし。でも大人になったことは、全然悲しくないです。子供の部分はまだあるし(笑)。それに大人になったからこそ書ける曲もあるだろうし、だからこそ出会える人もいるだろうし。

ーーnaNamiさんはもっと若い頃からいろんなことを経験してますからね。たぶん同い年ぐらいの子って、もうちょっと無自覚だと思うんですよ。

naNami:大学生ぐらいですものね、みなさんは。でも意外とみんな、苦労してるんだなと思います。子供の頃は、自分が一番苦労してると思ってたんですよ。「自分が一番かわいそう!」って思ってたんですけど、大人になって周りを見ていたら、みんな口に出してないだけで、ツラかったんだなって。そう思うと、口に出せてた自分は助かってたほうなんだなと思いましたね。だからこそ、そういう曲を書きたいと思いました。みんな悲しいことを経験してるんだったら、自信を持って悲しいとか寂しいとか涙についての歌を作っていっていいんだな!って。暗いアルバムになっちゃうかもしれないけど。

ーーいや、暗くはないでしょう。それよりも大切なところでつながれる作品が生まれるんじゃないかと思うし、それができる人だとも思います。といっても、生み出すのは大変なことだと思いますけれども。

naNami:ありがとうございます! 今から頑張ります。自分も曲を書いてて、今からすごく楽しみです。

(取材・文=青木優)

【キスでつながるミュージックビデオ】naNami「はじめてのチュウ」 1st Cover Album『この歌がいつか誰かの決心になりますように』収録

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『この歌がいつか誰かの決心になりますように』

■リリース情報
『この歌がいつか誰かの決心になりますように』
発売:4月26日(水)
価格:¥2,315(税抜)
〈収録曲〉
1. はじめてのチュウ
2. secret base 〜君がくれたもの〜
3. ロマンティックあげるよ
4. いつもそこに君がいた
5. やつらの足音のバラード
6. 炎のたからもの
7. 想い出がいっぱい
8. 夢を信じて
9. 世界が終るまでは…
10. SAYONARA
全10曲収録 

■インストアライブ情報
naNami「この歌がいつか誰かの決心になりますように」発売記念ミニLIVE&サイン・写真撮影会
4月29日(土・祝) 12:30 東京・HMV&BOOKS TOKYO
4月30日(日) 13:30 大分・セントポルタ特設ステージ
4月30日(日) 17:30 大分・パークプレイス大分
5月3日(水・祝) 13:00 茨城・イオン石岡
5月4日(木・祝) 15:00 神奈川・タワーレコード横浜ビブレ店
5月6日(土) 13:00 東京・イオンモール日の出
5月7日(日) 13:00 茨城・イオンモール下妻
5月13日(土) 13:00 埼玉・ニットーモール熊谷
5月14日(日) 13:00 千葉・おおたかの森SC
5月20日(土) 12:00 埼玉・ワカバウォーク
※イベント詳細はこちら

■ライブ情報
『naNami『この歌がいつか誰かの決心になりますように』リリースライブ』【1st Stage“前編”】×【2nd Stage“後編”】』
※全日1日2ステージ公演
6月17日(土)大阪・南堀江knave
(1)開場14:00/開演14:30 (2)17:00開場/17:30開演
6月18日(日)東京・二子玉川KIWA
(1)開場14:00/開演14:30 (2)17:00開場/17:30開演

『naNami「ギターなんて大嫌い~vol.3」【1st Stage“笑顔のrequiem”】×【2nd Stage“涙のrequiem”】』
8月26日(土)東京・二子玉川KIWA
(1)開場14:00/開演14:30 (2)17:00開場/17:30開演
8月27日(日)大阪・南堀江knave
(1)開場14:00/開演14:30 (2)17:00開場/17:30開演

チケット:単ステージ券¥3,500円(税込・ドリンク代別)/1日2ステージ通し券¥6,000(税込・ドリンク代別)※FC限定チケット
一般発売:4月26日(水)AM10:00~

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