スダンナユズユリー × DJ DARUMA × A&R櫻井克彦『OH BOY』ヒップホップ座談会

スダンナユズユリー・ヒップホップ座談会

メンバーがヒップホップに目覚めたきっかけ

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スダンナこと須田アンナ

ーーメンバーの皆さんは子どもの頃からヒップホップに触れてきたとのことですが、実際に意識するようになったのは?

スダンナ:小学生の頃、兄の影響でDef Techを聞いていて、ラップも幼い頃から真似して歌っていました。母がフィリピン人なのですが、洋楽のブラックミュージックを耳にすることも多かったので、その影響も大きいと思います。その後、2NE1のCLちゃんのパフォーマンスを観て「女の子がラップしてダンスをするのは、こんなにカッコイイんだ!」って衝撃を受けてからは、音楽はもちろんファッションもヒップホップ寄りになっていきました。

柚那:私は小学校2年生からダンスを始めたんですけど、踊ってきたジャンルがヒップホップだったこともあって、今も変わらず聴き続けている音楽なんです。ダンスを通して好きになった音楽なので、特定のアーティストを聴いてきたっていうよりは、思わず踊り出しちゃうようなリズムに反応して聴いてきた感じです。

YURINO:私もダンスからヒップホップに入りました。中学1年生から始めて、自然とヒップホップが好きになって、DJをやっていた従兄弟のお兄ちゃんからKANYE WESTのCDを借りて聴いたのがきっかけで、自分でも掘るようになりました。高校生になって東京に来てからはストリートで遊んでいる友達もできて、そういう子たちからヒップホップのファッションや音楽について教わって、どんどんのめり込んでいきました。古着屋を巡ってスニーカーをチェックしたりして、スタイルも常にオーバーサイズでした。表舞台に立つ時も、プライベートでも、常にヒップホップを意識しています。

ーースダンナユズユリーの表現は、ファッションも重要なポイントですね。

スダンナ:ヒップホップが好きな人って、ファッションに対するこだわりも強いと思いますし、気に入ったものを自分たちで発信していく姿勢は、音楽もファッションも同じ。ぱっと見で伝わるヒップホップ感は大切にしていきたいです。

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武部柚那

YURINO:私たちだから表現できる音楽、そしてファッションを追求していくことで、耳でも目でも楽しめるガールズヒップホップを見せていきたいです。例えば2PACの曲で踊るときに2PACのバンダナの巻き方で登場したり、アーティストがMVで着ていた服を取り入れたりなど、ヒップホップカルチャーを知っているからこそ作れるスタイルがあると思っています。そこまで実践することで、もともとヒップホップが好きな方々にも面白がってもらえたら。

柚那:特に同世代の女の子たちは、見た目のかわいさやかっこよさに影響を受けて、好みの判断材料にすることも多いと思います。私たちが活動する時にこだわっているファッションから、そういう子たちにもっとヒップホップを好きになってもらいたいです。

ーー今回、自らリリックも手がけたそうですね。実際にチャレンジしてみて感じたことは?
スダンナ:私とYURINOちゃんはパフォーマーだったので、この活動が始まるまで、楽曲制作に携わったことがありませんでした。レコーディングを見学したことはあったけれど、「ボーカルは頑張っているな、パフォーマーも頑張らないと!」って、応援する気持ちの方が大きかった。実際にブースに入ったら、レコーディングって本当に大変で「ボーカルは毎回、こんなにすごいことをしていたんだ」って、改めて彼女たちのすごさに気付きました。でも、やっぱり自分たちが制作に携わった楽曲は愛着もひとしおで。ちゃんと形にしてファンの方にお届けできたことがすごく嬉しいですし、関わってくださったスタッフさんにも感謝の気持ちでいっぱいです。皆さんにちゃんと恩返しできるよう、もっと頑張っていきたいって強く思いました。この初心は、ずっと大切にしていきたいです。

柚那:3曲目の「こんにちWhat's Up」では私もラップに挑戦しているんですが、本当に難しくて。リズムはわかるものの、やはり流し方が歌っぽくなってしまったりして、かなり苦労しました。でも、スダンナとYURINOは練習のたびにどんどん自分のスタイルを確立していって、二人の吸収力に驚くとともに、負けてられないなって。それと、「OH BOY」のリリックを自分で書かせていただいたのも大きな経験になりました。HIROさんから、等身大であることを大切にと言われていたので、3人で〈ひとりの男の子に夢中な女の子〉をテーマに決めて、できるだけ素直に自分の気持ちを綴ったんですが、書くのに丸一日かかってしまいました。でも歌い手として、自分で作詞するのは夢だったので、曲が出来上がったときはすごく嬉しかったです。

YURINO:「OH BOY」の女の子は、〈ミニミニでPretty girl〉という歌詞があるように、自分のことをかわいいって言っちゃう強気な女の子なんです。そういうところにヒップホップの魅力を感じてくれたら嬉しいですね。パフォーマンスの面では、今まではダンスだけをやってきたんですが、今回はラップに挑戦させていただいて。歌いながら踊るのって本当に難しいけれど、すごく楽しいなって思いました。最初はマイクとの距離の取り方もわからなくて、マイクを口にぶつけてしまったり、かなり苦戦したのですが、ダンスだけのパフォーマンスとは違った面白さがあることも発見しました。表現の幅が増えて、新たに発信できる方法が増えたのも嬉しいです。

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