乃木坂46、5年目のバースデーライブで開いた“第2章”の扉

乃木坂、5年目BDライブで開いた“第2章”の扉

「次世代」という言葉を振り払う若きエースたち

「『次世代』という言葉に違和感がある。1期生は可愛くて、面白くて魅力的で。次の世代が来なかったらどうしようと思ったし、『次世代』と言うことでチャンスがなくなっていくように感じた。いつも私は『今の世代』になりたかった。飛鳥、みなみ。歳が近い二人がいて嬉しいです。もう私たちは『次世代』ではないですよね」(堀未央奈・3日目幕間映像にて)

 「次世代」という言葉は、若い才能をフックアップする際に一番便利で効果的なフレーズだが、ともすればそれは「呪い」にもなる。グループ初期のフロントメンバーであった星野みなみ、7thシングル表題曲「バレッタ」で研究生からセンターへと抜擢され、鮮烈なデビューを飾った堀未央奈、15thシングルでセンターポジションを射止めた齋藤飛鳥。いずれもエース級のアイドルだが、年上メンバーが最前線で活躍する状況と、彼女たちの若さ故に「次」という言葉を与えられがちだ。

 だが、3人とも時期は違えど一度アンダーメンバーとしての経験をしっかりと積み、選抜常連メンバーにはない強さを携えていまのポジションへと返り咲いたし、今回のバースデーライブでは多くの楽曲に登場し、大きな役割を果たしたことは間違いない。より対外的な露出が増えるであろう2017年、3人の若きエースはグループの可能性をどこまで拡張してくれるのだろうか。

グループは“第2章”の扉を開いた

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「ぐるぐるカーテンから始まった乃木坂、本当の第2章は、インフルエンサーからなのかも知れない。」( 生駒里奈ブログ「新しい乃木坂46」より

 3日目のアンコールでは、17thシングル表題曲のタイトル「インフルエンサー」と楽曲の一部が映像で公開された。一聴した限りでは、これまでカップリングやアルバム曲でトライしてきたラテン調の楽曲で、MCによるとダンスも最高難易度だという。タイトルもこれまでとは毛色を変えてきた印象だ。

 生駒がブログで先述のように述べていた通り、グループは5年という節目のイベントを大成功のうちに終え、橋本奈々未の卒業を“きっかけ”に、手をかけていた「第2章」の扉を開いたーーその先に何があるかはわからないが、少なくとも「次の5年」へ向かって走り出したことを確信させるには十分な3日間だった。

(取材・文=中村拓海/写真=(C)乃木坂46LLC)

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