TWEEDEESが4人編成で見せた“ソリッドな一面” 2周年記念ライブレポート

TWEEDEES、4人編成で見せた“ソリッドさ”

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 ライブ中盤のハイライトは、沖井が「我々にはイッくん(イックバルの愛称)がいないと完成しない曲があります」とイックバルをステージへと呼び込み、2ndアルバム『The Second Time Around』の収録曲であり、彼もゲストボーカルとして参加した「PHILLIP」を演奏した場面。ちなみにこの曲は、1年前に同じ場所で開催されたバースデーライブで初披露されており、1年の時を経て、ようやくイックバルを含む完璧な編成で鳴らされることとなった(参考:http://realsound.jp/2016/02/post-6350.html)。その後は沖井がリクエストしたというikkubaruの楽曲「Love Me Again」をカバーし、MCで初対面の印象と仲が良くなったきっかけを明かしたあと、イックバルと沖井・原・坂の4人でグルーヴィーな演奏とともに「silent」を披露。最後はikkubaruが初期にSoundCloudでカバーしていたというシュガー・ベイブの「Down Town」を歌い上げるなど、イックバルとTWEEDEESのさらなる一面を見ることができた。

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 インドネシアにはかねてから日本の音楽を好んで聴くリスナー層が一定数存在しており、彼らがミュージシャンとして作った音楽は、互いのジャンルから「J-INDO」と呼ばれることもある(参考:http://hihiwhoopee.tumblr.com/post/72313967673/column-what-is-j-indo)。ikkubaruはそのミクスチャー具合が巧みなバンドであることが、この日の演奏からもひしひしと伝わってきた。

「ikkubaruやシンリズムくんもそうだし、POLLYANNAや辻林美穂、カラスは真っ白もそうだ。いい音楽やってるなーと思った人が全員20代なんですよ(註:シンリズムは実際には19才)。僕も久しぶりにときめいていたり。そんな人を集めて何かできたらいいなと思っています」

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 ライブのMCで、沖井はこのように語った。この発言を聞いて、まだまだTWEEDEESはフレッシュなバンドであり続けるし、彼らと共振する若手ミュージシャンたちも次第に増えているのだと感じた。これからはTWEEDEESを含む若手バンドを中心とした豊潤な音楽シーンが、生まれる瞬間に立ち会えるのかもしれない。そんなことを予感させる、バンド3年目の幕開けだった。

(取材・文=中村拓海/写真=小暮和音)

イックバル(ソロ)
1.アビス(Especia カヴァー)
2.Hope You Smile
3.Shooting Star
4.skyline (新曲)
5.let it swing (新曲)

TWEEDEES
1. 速度と力
2. STRIKERS
3. Boop Boop Bee Doop!
〜MC〜
4.月の女王と眠たいテーブルクロス
5. 電離層の彼方へ
6. バタード・ラム
〜ikkubaru呼び込み〜
7. PHILLIP
8. Love Me Again
9. silent
10. Down Town
〜ikkubaruハケ〜
12. Baby Baby
13. Rock'n Roll is DEAD?
〜MC〜
14. ムーンライト・フラッパー
15. KLING! KLANG!!
〜enc〜
enc1. The Sound Sounds.
enc2. Crosstown Traffic

TWEEDEESオフィシャルサイト

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