SWANKY DANKが47都道府県ツアーで得た充実と課題「自分たちの“思い”がライブには必要」

SWANKY DANKがロングツアーで得た充実と課題

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自分たちの持ってないもの、持たなきゃいけないものもたくさん得た(KOJI)

ーー他の対バンでは先輩バンドが多かったですね。GOOD4NOTHINGやNAMBA69など、そういった先輩のバンドともいろんなお話はしたんですか。

YUICHI:しましたね。難波(章浩:NAMBA69)さんは、やっぱりロックスターだなっていう感じでしたし。GOOD4NOTHINGに関してはもう、ほぼ俺らの直属のつながりというか。

KOJI:音楽性にしてもそうだし。

YUICHI:陽気な人たちですし。ここでは喋れないようなこともたくさんありましたね(笑)。

KOJI:陽気な出来事がね(笑)。宇都宮でNAMBA69とやったライブは灼熱地獄でしたね。初めて「倒れるかもしれない!」って思うくらい、歌っていても、息を吸う量が足りなくて手がジンジンしてきて(笑)。お客さんも盛り上がって、NAMBA69がやってる時点で、天井からしずくがポタポタ落ちてたのに、俺らでまた盛り上がって。吸う空気がない! っていう。

YUICHI:裏でぶっ倒れてたもんね。

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KOJI(Ba/Vo)

ーーロングツアーでは体も心もだいぶ揉まれると思うんですが、そういうなかで得るものとして大きかったことはなんですか。

KOJI:これだけの本数を短い期間に回ったこと自体が宝物になりました。やっている最中は体がしんどかったり、大変だなって思った時期もあるんですけど、一回終わってみて、後はファイナル・シリーズが残っている状況でふと振り返ってみたら、すげえいい経験をしたんだなって。バンドとしても成長したし、自分たちの持ってないもの、持たなきゃいけないものもたくさん得たというか。例えば、今日ここがダメだったなと思ったら、明日修正ができるんですよね。それがすごくデカくて。どんどん修正していって、どんどんライブが研ぎ澄まされていきましたね。

YUICHI:精神的にも少しずつすり減っていくぶん、そのすり減ったところに思いが乗っかっていくんです。パフォーマンスでここから先、体が動かないってなっても、声が出ないと思っても、気持ちで持っていけるようになったというか。楽しいだけじゃなく、技術面でかっこいいだけじゃなく、何かひとつ、お客さんに持って帰ってもらえるようなライブが、このツアー中にできたんじゃないかなと思って。これからフェスに出させてもらった時やいろんな対バンライブで、どうやってこの自分たちで培ったものを出せるかが楽しみになりました。

ーーイベントで何度かライブを拝見していますが、熱いMCもある、一体感を作り上げていくようなステージをしていますよね。今回のような過酷なツアーだと、よりエモくなっていきそうですが。

YUICHI:盛り上げて熱いものを生むだけじゃなくて、何か持って帰ってもらおうという思いは強くなりましたね。やっぱり自分たちの“思い”がライブには必要なんだなって。その時本当に自分たちが思ってることを何かの型にハマることなく、そのまま話せるようになりましたし。

ーーそれは、観客や対バン、ツアーのムードに引き出された感覚ですか。

YUICHI:そうですね、どんどんエモくなっていって。NOISEMAKERと10日間やり始めた頃から(笑)。

KOJI:結構序盤です(笑)。

YUICHI:その辺から、ああそうなんだってエモくなり始め、でも体はボロボロになっていって。

KOJI:エモさだけが残っていくっていう。

YUICHI:ああ、これ大切だなって。メンバーみんなエモかったですね。どんどん自分のやるべきことがわかってきた感じというか。ただ体はボロボロ(笑)。俺なんて、顔面めっちゃ腫れましたからね。

ーー疲労や背負っているプレッシャーで?

YUICHI:薬で治りましたけど、膿の袋ができちゃったみたいです。医者に言われたのは、「疲れが溜まってるんだよ」って(笑)。

ーーそれほどまでに。ちなみにKOJIさんも体に出るものはあったんですか?

KOJI:体調が悪くなった時はありました。その時に1公演だけできなかった場所(鈴鹿公演)があって……それは悔しかったですね。大変申し訳ないことをしたなって。2月に振替公演が決まって改めてCrystal Lakeと行けるので、しっかりリベンジしたいです。何倍にして、ライブで返します。

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ーーCrystal LakeはボーカルのRYOさんがアルバム『Magna Carta』(2015年)の時にゲスト参加していたという関係性がありますが、付き合いとしては長いんですか。

KOJI:もう3、4年くらいの付き合いになりますね。

ーー普段は全然違うシーンで活動してるバンド同士ですよね?

KOJI:シーンも全然違うんですけど、知人に「すげえボーカリストがいるから聴いてみてよ」って勧められて音源を聴いたのがきっかけです。それからフィーチャリングすることになって、レコーディングの時にすげえなって思わされましたね。声の魅力がハンパじゃなくて。

YUICHI:それが縁でCrystal Lakeのツアーに誘ってもらったことがあったんですけど……ゴリゴリのラウドの中にバチコーンと入れられてヘコむっていう(笑)。

KOJI:アウェイ感は否めなかったね。

YUICHI:でも、アウェイなだけにめちゃくちゃ燃えました! やっぱりアウェイの方が燃えますよ。

KOJI:「ぶっ潰してやる!」っていう(笑)。

ーーCrystal Lakeはパフォーマンスもアグレッシブですしね。

KOJI:ギターのYudaiがずっと飛んでますからね(笑)。

YUICHI:RYOもスイッチが入ったら別人化するからね。MEANINGのHAYATO(Vo/Gt)もそうだけど、別人化する。

ーー対バンのそういうアグレッシブなパフォーマンスを見ると、その日の自分たちのライブの見せ方に影響が出たりするんですか。

YUICHI:多少の影響はあるかもしれないですけど、それを真似して同じことをやっても彼らには勝てないので。

KOJI:ベースボーカルだから、客席に飛び込むわけにもいかないし(笑)。

YUICHI:彼らみたいにダイブしてたら、コーラスもできないしね(笑)。だからこそ自分たちならどうやるか、どうアグレッシブに見せるかを考えるようになるんです。もちろんダイブをする時もありますけど、それだけじゃなくて、ステージ上で彼らにはないパフォーマンスをどうできるか考えます。アグレッシブさでは彼らの勢いに勝てなくても、俺たちは逆に冷静にしっかり歌を聴かせることもできる。その都度、臨機応変に対応してます。

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