ラックライフ PONが語る、ポップであり続けることの自負「キャッチーは正義やと思ってる」

ラックライフPONにとっての“ポップ”とは

「ラックライフの音楽は“グッドミュージック”でありたい」

――メジャーデビューから半年、インディーズの頃と比べて、環境や曲の作り方で変化したことはありますか?

PON:それがですねぇ……全く何も変わってなくて(笑)。全く変わらぬ気持ちでやらせてもらってるので、逆に「ええんかな?」と思うぐらい。メジャーデビューが決まった時に、曲の作り方を制限されたり、「こういう曲を書きなさい!」と指定が来るのをある程度は覚悟していて、圧力がきたら戦っていこう!と息巻いてんですよ。そうしたらレーベルも事務所も、全員が「やっちまいな!」と後押ししてくれて、逆に制限なくてええの? と不安に思うぐらい(笑)。でも、それだけラックライフの音楽を信じてくれてるるからこそ、自由にと言ってくれるんでしょうね。大きなプレッシャーはあるけど、すごく嬉しい。

――ライブの現場はどうですか? YouTubeのコメント欄を見ると、アニメを観てファンになりましたという方が、増えた印象があります。

PON:幅が広がりましたよ。中学生ぐらいの子、男の子が増えましたし、何より親子連れで来てくれる人が増えました。時折、小学生ぐらいの子を連れてくるお父さん、お母さんがいたり、中学生ぐらいの子がアニメを観た影響で、親をライブ会場に連れてくるという逆のパターンもあるんですよ。僕は「誰もが口ずさめる曲を作れる存在でいたい!」という夢があって、ライブで親子そろってノッてる光景を見る度に、その夢に少し近づいてきてるのかも、と感じます。

――「親子で観られるバンド」としての認知も広がっているわけですね。

PON:いまの僕らのライブ、平和な空気で満ちてますよ。僕ら、ロックバンドと言われることが多いんですけど、本当はロックだろうがなんだろうがどうでもいい、というのが本音で。自分がカッコイイと思える音楽なら、ジャンルやカテゴライズなんてどうでもいい。最終的にラックライフの音楽は“グッドミュージック”であればいいんですよ。自分たちの核にある“歌を届ける”というものがブレなければ、どんな形で音を表現してもいい。それがラックライフの音楽なのかなと。

――MVも今や100万回再生を突破。バンド好きやアニメ好きからの反応はもちろん、海外からのコメントも多数寄せられているのは、ラックライフの音楽が“グッドミュージック”たる証拠だからなのかもしれません。

PON:ありがたいですね。ただ、これだけ広がると、もう凄すぎてよく分からないです(笑)。「『名前を呼ぶよ』のMVが300万回再生を突破しました!」と言われても、スゴいことなのかなと思うんですけど、その度合いがわからない(笑)。でも、自覚していないから逆にいいのかも。これ、知ってしまうとイヤらしいバンドになってたかもしれませんし(笑)。

――メジャーに行っても、その相変わらずな姿勢だからこそ、ラックライフの良さが一層メジャーというフィールドで出ているのかなと。

PON:そうですよね。なかにはレーベル移籍したことや、アニメに楽曲を書き下ろしていることについて言ってくる人がいますが、何を見て聴いて言っているのか、と疑問に思ってしまうくらいです。バンド始めて11年間、何一つ変わってないのに。僕らは、歌を大事にした音楽をやってきたし、これからもやっていきますし。人の声、時代の流れに惑わされず、真っ直ぐ己が信じた音楽を鳴らすことが一番大切ですよ。僕は今まで作り上げてきた自分の曲が好きで。10代の頃の曲も未だに聴き返しては、ヘタやなぁと思いながらも、今でも自分の背中を押してくれる。聴き返す度に「昔の俺、今それを言ってくれるかぁ!ありがとう、励まされるわ!」と感じてますから(笑)。やっぱり自分に正直な言葉と音を鳴らし続けていきます。

――自分に嘘偽りないからこそ、音楽に対しても真摯でいられるわけですか。

PON:僕がどんな人生か、曲を聴けば全部分かるぐらい嘘偽りなしですよ。過去作から追っていけば僕の人生年表が完成するくらい(笑)。だから僕、1年に1枚は必ずアルバムを作ろうと心掛けてるんですよ……前作(『正しい僕の作り方。』)から2年経ちましたけどね(苦笑)。

――1年に1枚アルバムを出す意味が、しっかりしすぎですね(笑)。

PON:さながらオカンが「アンタ、こんなに小さかったんやで」と見せてくれるような、ホンマもんの意味でのアルバムとして見れるかもしれません(笑)。それぐらい自分たちのありのままが出ますから、次作が出る時は、また一番成長した僕らの形をしっかりと残せたら最高ですね。

――年末から、年始にかけてリリースツアーも待ってます。

PON:メジャーデビューしてから挨拶に行けてない場所がたくさんあるので、ホンマは全国全箇所回りたいぐらい。津々浦々に、僕らを支えてくれた人がいるので、「おかげさまで」と言いに行くのが礼儀だと思うんです。その支えがなければ曲だって完成しなかったわけですし、山のように貯まった恩を、これから返しに行かないと(笑)。

(取材・文=田口俊輔)

■リリース情報
『風が吹く街』
発売:11月2日(水)
価格:¥1,300+税

<収録内容>
01.風が吹く街MV
(TVアニメ「文豪ストレイドッグス」第2クールED主題歌)
02.journey
03.デイルニハ

■ライブ情報
『3rd Single「風が吹く街」リリースツアー』

【対バンツアー】
2016年12月8日(木)
SHIBUYA TSUTAYA O-Crest
出演:ラックライフ/ircle ...and more

2016年12月10日(土)
広島 BACK BEAT
出演:ラックライフ/ヤバいTシャツ屋さん/ココロオークション
※ヤバイ T シャツ屋さんとの W レコ発

2016年12月12日(月)
福岡 Queblic
出演:ラックライフ/LOCAL CONNECT/the Thursday ...and more

2016年12月13日(火)
佐賀 GEILS
出演:ラックライフ/LOCAL CONNECT/徳丸英器/OT-EN-TO

2016年12月16日(金)
仙台 enn 2nd
出演:ラックライフ/ユビキタス/HEADLAMP/aurelia
※ユビキタスとの W レコ発

2016年12月18日(日)
札幌スピリチャルラウンジ
出演:ラックライフ/ユビキタス/THE サラダ三昧 ...and more
※ユビキタスとの W レコ発

2016年12月20日(火)
名古屋 ROCK’ N ROLL
出演:ラックライフ/ココロオークション

【ワンマンツアー】
2017年1月21日(土)
心斎橋 JANUS
2017年1月28日(土)
名古屋 ell Fits ALL
2017年2月5日(日)
渋谷 WWW
OPEN 17:30 / START 18:00

■出演イベント
10月8日(土)『MINAMI WHEEL 2016』@心斎橋 Pangea
※21時頃出演
10月16日(日)『CHERRY NADE 169 pre3 カ月連続 3MAN [ 星が出来るまで ]-FINAL-』@TSUTAYA O-Crest
出演:ラックライフ/CHERRY NADE 169/BARICANG
11月1日(火)『ユビキタス LIVE TOUR 2016『カルテット』』@心斎橋 JANUS
出演:ラックライフ/ユビキタス
11月24日(木)『FM OSAKA presents E∞Tracks LIVE』@心斎橋 BRONZE
出演:ラックライフ/Shout it Out / HOWL BE QUIET / Goodbye holiday

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