『紅白歌合戦』初出場にRAD、イエモン、宇多田、欅坂、KinKiら 音楽シーン賑わせた顔ぶれ揃う

 2016年の『紅白歌合戦』(NHK)出場歌手46組が発表された。

20151008-realsound.jpg

 

 今年のテーマは「夢を歌おう」。東京オリンピック・パラリンピックに向けて「歌の力」で夢を応援するという意図があるようだ(参考:http://www.nhk.or.jp/kouhaku/theme/)。司会は有村架純と相葉雅紀(嵐)が務め、紅組、白組それぞれ初登場歌手は5組ずつとなっている。

 白組の初登場アーティストの中でも注目されているのは、RADWIMPSとTHE YELLOW MONKEYだ。RADWIMPSは、現在公開中の映画『君の名は。』で劇伴を担当したロックバンド。彼らはこれまで地上波音楽番組への出演はしていなかったが、今年8月に『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に初出演を果たし、今回の『紅白』出場にも至ったと考えられる。一方、THE YELLOW MONKEYは今年1月、2001年の活動休止以来15年ぶりに再集結したことで話題となった。同バンドは全国ツアーを敢行したり、15年ぶりの新曲として『砂の塔』をリリースするなど精力的に活動していた。

 紅組の初出場組の中では、宇多田ヒカルと欅坂46が注目だ。宇多田は2010年から活動休止していたが、今年4月に活動を再開。約8年半ぶりにオリジナルアルバム『Fantôme』を発売すると、同作がiTunes Storeで日本のみならずアメリカなど他国でもランキング10位以内を記録した。ここまでの初出場者は“ベテラン”揃いだったが、今年4月にデビューした欅坂46も初出場を果たしている。中学生ながら平手友梨奈がセンターとなったデビューシングル『サイレント・マジョリティー』が初週26.2万枚、2ndシングル『世界には愛しかない』が32.3万枚を売り上げるなど、メジャーデビュー年に『紅白』初出場も納得の勢いだ(参考:【オリコン】欅坂46、初動30万枚超で2作連続首位 女性グループ3組目の猛発進)。

 さらに、ジャニーズからはデビュー20周年にしてKinKi Kidsが初出場を果たす。彼らは今年9月に、吉井和哉(THE YELLOW MONKEY)によるシングル曲「薔薇と太陽」も収録した『N Album』をリリースしている。他に、TOKIO、V6、嵐、関ジャニ∞、Sexy Zoneが出演するという豪華な顔ぶれだ。

 また、AKBグループからはAKB48、EXILE TRIBEからは三代目 J Soul Brothersの出場が決定。演歌歌手では1993年デビューの市川由紀乃も初出場するなど、デビュー1年目のフレッシュな顔から、キャリアを重ねたアーティストまでが揃う結果となった。

 今年は音楽シーンを賑わせた幅広いジャンルの出場が決定し、年末に家族で楽しめるようなバランスの良いラインナップとなった。大トリを務めるのは誰なのか、歌唱曲はどうなるのか、どのようなお楽しみ企画が発表されるのかなど、さらなる詳細を楽しみに待ちたい。

(文=村上夏菜)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「音楽シーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる