嵐 大野智はパフォーマンスでリーダーシップを発揮 『Japonism』ツアーソロでの圧倒的存在感

 大野はそのほかの歌唱でもリーダーシップを発揮していた。誰もが認めるグループいちの歌唱力を持つ大野だが、コンサートではその歌声の素晴らしさを存分に体感することができる。メロディラインのピッチの良さはもちろん、間奏中にアドリブで披露される伸びやかな美声が会場全体に響き渡るのが心地いい。さらに、コンサート終盤に披露された「Believe」や「僕らがつないでいく」では、大野のソロがメンバー4人のコーラスを引っ張っていく歌い分けがある。その歌声を聴いていると、「やはり嵐のリーダーは大野だ」と再認識させられるのだ。また、「A・RA・SHI」「感謝カンゲキ雨嵐」という初期の楽曲は、いずれも大野のソロの歌い出しからはじまる。今回のコンサートのテーマが「原点回帰」であるように、演技や芸術などさまざまな分野で活躍する大野の真髄は“歌”であり、パフォーマンスにおける大野の偉大さを改めて実感する機会となった。

 大野のパフォーマンスの素晴らしさにふれることができるのは、コンサートならでは。もちろん、曲間のMCではふだん目にするおだやかな大野の魅力にもふれることができる。そのギャップを最大限に楽しむことができるのが、嵐のコンサートの醍醐味のひとつなのかもしれない。

(文=竹上尋子)

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