JUMP、セクゾ、A.B.C-ZからジャニーズJr.へ……『JOHNNYS’ World』で“世代交代”到来か

 2011年に最も多くのショーをプロデュースした人物としてギネスを確立した、ジャニー喜多川氏のギネス認定記念作品であるジャニーズのミュージカル作品『JOHNNYS’ World』は、年末の恒例だ。独特な雰囲気と展開から目が離せずついその世界観に引きこまれてしまったり、ジャニーズの舞台作品『SHOCK』、『SUMMARY』、『滝沢革命』などのパロディネタも盛り込まれていたりと、見どころが詰まっている『JOHNNYS’ World』は、多くのジャニーズファンを楽しませている。これまでHey! Say! JUMP、Sexy Zone、A.B.C-Zが座長を務めてきているが、ぞれぞれに見どころがあった。まずは、各年の見どころについて振り返ってみよう。

2012年『JOHNNYS’ World -ジャニーズ・ワールド-』

座長:Hey! Say! JUMP

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(C)タナカケンイチ

 Hey! Say! JUMP、Sexy Zone、A.B.C-Zの3組が出演した初めてのJOHNNYS’ Worldは、各々のグループの良さが発揮された作品だった。とりわけ、Hey! Say! JUMPは座長なだけあり、見せ場がしっかり作られていた。ダンスや演技、アクロバットなど幅広いパフォーマンスを披露する中、山田涼介の見せ場が多くあったように感じる。源義経に扮した綱渡り、大石良金(主税)役での殺陣、ソロ曲「ミステリーヴァージン」の披露など、改めて山田のスキルの幅広さを確認できた舞台になっていたのではないだろうか。

2013年-2014年『JOHNNYS’ 2020 World』

座長:Sexy Zone[佐藤勝利・中島健人・菊池風磨]、A.B.C-Z

 『JOHNNYS’ 2020 World 』は、A.B.C-Zのアクロバットが魅力的だった。塚田僚一による鎖でのフライング、塚田・五関晃一・戸塚祥太・河合郁人によるフラフープを使ったフライング、橋本良亮による360度回転のブランコなど、息を呑むようなパフォーマンスが披露されていた。舞台の経験が豊富で“魅せる”ことを理解している彼らだからこそ、自分たちの強みをアピールして存在感をしっかり出すことができていたように思う。Hey! Say! JUMPの9人がいなくなっても舞台の華やかさが損なわれなかったのは、彼らのアクロバットがあったからかもしれない。

2015年『2015新春 JOHNNYS’ World』

座長:Sexy Zone[佐藤勝利・中島健人]

 少年隊の錦織一清をプロデューサー役に迎えたことにより、演技の幅がグッと広がった『2015新春 JOHNNYS’ World』。この年の見どころは、中島が見せた多重人格の演技。『JOHNNYS’ 2020 World 』では、シェイクスピアの10役をテンポよく演じていたが、1人の人間の中に複数の人格が出ている役を演じたのは流石である。徐々に心が壊れ、いくつもの人格が出てくるというセンシティブな役が、独特のストーリの中に溶け込んでいたのは中島の熱演があってこそである。

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