関ジャニ、JUMP、キスマイ、ジャニスト……ジャニーズにおける大人数グループの醍醐味

 前回は、KinKi Kidsとタッキー&翼というデュオ2組について取り上げた。今回は、それとは対照的な大人数のジャニーズグループの魅力について考えてみたい。

「どこからが大人数か?」を決める明確な基準はないが、歴史的流れで言うと、かつてはSMAP、TOKIO、V6、嵐を始めとして5人ないし6人というケースが多かった。それが2000年代半ば以降になると、7人以上というグループが増えてくる。ということで、今回は、現在7人以上で活動するグループ、関ジャニ∞、Hey! Say! JUMP、Kis-My-Ft2、ジャニーズWESTの4組を取り上げたい。

 ジャニーズグループの歴史を改めてたどってみると、1962年結成の元祖ジャニーズ、60年代末から70年代にかけて活躍したフォーリーブス、80年代から90年代初頭に活躍したTHE GOOD-BYE、男闘呼組、忍者(少年忍者)など4人組というケースが比較的多い。シブがき隊や少年隊はさらに少なく3人組である。

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(C)タナカケンイチ

 そうしたなか、80年代に異彩を放つのが7人組だった1987年デビューの光GENJIである。ただし、ご存知の方もいるだろうが、光GENJIの場合、年長組2人の「光」と年少組5人の「GENJI」の合体したものだった。

 さらに時代的にも、光GENJIと現在の大人数グループでは、取り巻く状況が違っている。光GENJIは、『ザ・ベストテン』など各局の看板音楽番組がまだ続いているぎりぎりのところでデビューできた。したがって、「歌って踊るアイドル」という、ある意味王道のスタイルを貫くことができた。

 それに比べれば、現在の大人数グループは、新曲を歌う場として『ミュージックステーション』などはあるものの、音楽番組だけに出演しているわけにはいかない。どうしてもドラマやバラエティなど他ジャンルの番組で存在感を発揮することを求められる。

 大人数グループが増える理由は、そこに関わってくるだろう。ドラマやバラエティであれはたまたMCであれ、多様なジャンルの仕事に対応しようとするとき、メンバーが多い方がそれぞれの個性の違いでカバーできる範囲も広がるはずだ。

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