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9thシングル『calling』リリースインタビュー

fhánaが明かす、成長と拡大への決意「掴み取った世界線を肯定する旅は続く」

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「明確な変化は『音数の少なさ』」(kevin)

――今回はジャケット&カップリング曲の違う「アニメ盤」「アーティスト盤」の2種類がリリースされます。アーティスト盤には、『What a Wonderful World Line』の重要なテーマを描いていた英語詞の楽曲「Relief」の日本語Verが収録されていますね。

佐藤:たとえば、ディズニー映画の楽曲には世界各国の言語のバージョンがありますよね。だから、日本語のバージョンもどこかでリリースしたいと思っていて。それに加えて、「日本語の意味が知りたい」という反響もあったので、間を空けずに出した方がいいと思ったんです。「Relief」はアルバムの重要な曲なので、再度収録することで曲の重要度も増していくんじゃないかと思いますし。

towana:歌としては、ツアーでも英語Ver.を歌ってからの日本語Ver.の録音だったので、それを生かすことができたかな、と思います。発音した時の響きが全然違うので、言語だけではなく声の響きの違いも楽しめると思いますね。

――そしてアニメ盤に入っているのが、yuxukiさん作曲の「アネモネの花」。

yuxuki:この曲は最初からアニメ盤に収録されることが決まっていたので、RPGの序盤で町とかを歩いているような雰囲気にしたいと思ったんですよ。あとは、『What a Wonderful World Line』を出したばかりだったんで、fhánaでやったことのなかったものにしたいなぁと。それで思い切りアコースティックにして、アレンジもヨーロッパの町並みで音楽家が演奏してるような、ガチャガチャ感を出そうと楽器をセレクトしてきました。

――ああ、それで笛のような音も入っているんですね。

yuxuki:鍵盤ハーモニカと笛と、トイピアノとグロッケンシュピール。その音を生かすために、この曲は出来るだけマイクで音を拾っているんです。

――toeの柏倉さんや、ベーシストの二家本さんも参加しているんですよね?

yuxuki:そうですね。もともと打ち込んでいたリズムがポストロックっぽいものだったんで、それで佐藤さんが「柏倉さんがいいんじゃない?」と提案してくれた感じでした。佐藤さんがアー写撮影中に、プロデューサーを「どうっすか?」って説得してくれて。

佐藤:ただ、ピンポイントでレコーディングの日が決まっていたんです。だから、アー写撮影の待機場所の旅館で、将棋をしながら待っていた時に柏倉さんにLINEをしたら、「いいよ~」と返ってきて(笑)。

――(笑)。ボーカルのレコーディングはどうでしたか?

towana:この曲は、バンバン決まっていった感じですね。今気づいたんですけど、和賀くん(yuxuki)の曲は得意なのかもしれないです(笑)。私はバンド・サウンドが好きというのもあって、決して簡単ではないですけど、自分が楽しく歌えばはまるのかな、と。佐藤さんの曲は思いもよらない方向に動くから難しいんですよ(笑)。「calling」も結構冒険をしている感じなんです。

――やっぱり、佐藤さんの曲は難しいんですね(笑)。

佐藤:よくないですよね(笑)。

――むしろ、そこがいいんじゃないですか? それなのにポップに聞こえるのが佐藤さんの楽曲の魅力だと思うので。

kevin:そうそう、「佐藤節」ですよね。

――そして佐藤さん、yuxukiさん、kevinさんが作るそれぞれ個性豊かな楽曲を、towanaさんが歌でまとめていくという感じが、今のfhánaにはあるように思います。

佐藤:メンバーごとに色んな要素を持ち込んでいるとは思うんですけど、好きな雰囲気や精神性はみんな近いものがある気がするんです。

kevin:お互い得意技や持ち味は違うけど、「向いてる方向は同じ」というか。たとえば「泣ける」って一言で言っても、色んな「泣ける」がありますよね。その好みが最初から似ていたんですよ。

――じゃあ逆に、昔と今とを比べて、変わったと思うところを挙げるなら?

佐藤:「作りたいものを作る」というのは変わらないですけど、聴く人や世の中に曲が及ぼす作用を前よりは意識するようになったかもしれないですね。これはお客さんや、他の色んな人に触れることによって芽生えたもので。towanaも「前よりステージで来てくれる方のことを考えられるようになった」と話してましたけど、僕自身、ライブで皆に向けて「どういう風に感じてほしいか」ということを考えるようになったし。

yuxuki:自分だと、編曲する時にも、ライブのことを考えるようになったりとか。

佐藤:「ここでクラップをしてもらおう」とか、ライブに来てくれる人のことも考えて曲を作るようになったという意味ですね。

――ああ、なるほど。

kevin:僕はあまり変わってないですね。むしろ、2ndアルバムの表題曲「What a Wonderful World Line」や「Relief」にはデビュー前の手法や雰囲気を踏襲しよう、というテーマがあったんですよ。それもあって、「逆に戻ったな」と思っていて。

佐藤:いや、僕から見ると、「レベルアップした結果、昔みたいに作れるように作れるようになった」ように見えるんですよ。デビュー前は、曲を作る時も「3人がやれること」ありきでスタートしていて、必然的にケビンくんの音も乗せやすかったんです。でも今は、もともとできることに合わせて曲を作るんじゃなくて、「先に曲があって、曲に対して必要なサウンドを作る」という作り方に変わっていて。スキルがないと、曲に合わせたサウンドが作れない。だから今はスキルが追い付いてきたんじゃないかな、と。

kevin;まだまだですけどね。でも確かに、昔は「マジでこれしかないな」っていうぐらい手数が少なかったんで……(笑)。

towana:私はデビューしてから難しい歌を歌うようになって、どんどん声が高くなっているんですよ。でも、一番変わったのはライブ・パフォーマンスだと思います。最初の頃は、「手を広げて歌うって、何?」という感じだったのに、今ではそっちの方が考えられないので(笑)。それはライブを重ねたことで「観てくれる人にも楽しんでほしい」という気持ちが出てきたからだと思うんです。

――「calling」にも、そうして変化してきた今ならではの魅力が入っていると思いますか?

yuxuki:ひとつは、「音数の少なさ」ですよね。やっぱり、(音を)入れたくなっちゃうと思うんですよ。そこで「入れない」という選択ができるようになった。音を増やすと派手になるけど、ひとつひとつの音の印象は薄れてしまいますよね。今回の「calling」は、それぞれの音が立っているアレンジが曲に合ってるんで、そこはよくできたのかな、と。

佐藤:今は、「こうしよう」ということがもっと明確にあるから、「calling」のように音数が少ないものでも成立させられるようになってきたのかもしれない。だからまぁ……成長物語ですね(笑)。それに、もうひとつ挙げるとしたら、さっきtowanaっちが「ゆっくりとしたボーカルは粗が目立ちやすいから難しい」と言っていましたけど、今回の歌にも、2枚アルバムが出て、ツアーも経験したからこその歌が表現されていると思います。これがもし初期に作っていたとしたら、ここまでの深みは出せていなかったかもしれないですから。

(取材・文=杉山仁)

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■リリース情報
『calling』
発売:7月3日(水)
価格:アーティスト盤・アニメ盤ともに¥1,200(税抜)

<収録内容>
・アーティスト盤
01. calling
02. Relief(Japanese Ver.)
03. calling -Instrumental-
04. Relief(Japanese Ver.) -Instrumental-

・アニメ盤
01. calling
02. アネモネの花
03. calling -Instrumental-
04. アネモネの花 -Instrumental-

■ライブ情報
『Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-』
日時: 2016年8月27日 (土) ※2日目
会場: さいたまスーパーアリーナ
公式HP http://anisama.tv/2016/

■関連リンク
fhána公式HP

      

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