SiMとCrossfaith、熱狂のコラボステージに見た“9カ月の集大成”

SiM×Crossfaithライブをレポート

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 その後のMCでは、MAHが、今日のスペシャル・ライブを普段通りの対バン形式にするという提案があったことを告白。これに対し、Koieは「去年の秋にオファーをもらってから約9カ月間、一緒に曲を作って、MVを撮って、どうせだったら(ライブも)一緒にやろうと思って」と2バンドによる特別なステージが実現した背景をファンに向けて説明した。

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 ここでほかのSiMメンバーを呼び込むと、本日のメイン楽曲である「GET iT OUT」の演奏へ。ステージ上に揃ったSiMとCrossfaithの9人が並んだ姿に、Koieは「Slipknot以来の9人編成だ」と心を躍らせた。「GET iT OUT」の演奏が始まると、ベースのHiroとSIN、ギターのKazukiとSHOW-HATEが互いに向かい合いながら、激しいプレイを見せつけ合い、ドラムのTatsuとGODRiが息ぴったりのビートを叩いた。主にシャウトをkoie、メロをMAHが歌い上げるという、Crossfaithのメタルコア/スクリーモ感とSiMのレゲエな要素をミクスチャーした新しい楽曲に、オーディエンスはこの日1番の盛り上がりを見せていた。

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 そこからKoieが「まだまだいくぞ! ついてこれるか!」と叫び、9人はCrossfaithの楽曲「Jägerbomb」へ。SHOW-HATEが、メンバーに囲まれながらギターを披露し、Kazukiがドラムの方まで移動するなど、ステージ上では各々が自由なパフォーマンスを披露。ラストに演奏したSiMの楽曲「f.a.i.t.h」では、MAHが「前代未聞のSiM vs Crossfaith!」と観客を煽る。フロアで左右に分かれた観客が、MAHとkoieの合図によって、真ん中に向かって突撃し合う「ウォール・オブ・デス」が2度も繰り広げられ、ステージは幕を閉じた。

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 普段アリーナクラスの動員数を誇る2バンドが、わずか200人を前にして共演したスペシャルライブ。ライブで演奏することを考えず、ベース・ドラムのパートをSiMとCrossfaithで数小節ごとにチェンジするという方法で制作された「GET iT OUT」は、この日が初披露であり、生で聞ける最後のチャンスだったかもしれない。2008年の出会いから、今回の共同制作で改めて互いの音楽を分かち合った彼ら。今までもこれからも、互いに刺激を与え続けていくであろうSiMとCrossfaithの活躍から目が離せない。

(文=大和田茉椰/写真=Ryota Mori/Red Bull Content Pool)

『SiM vs Crossfaithスペシャルライブ』
日 時:6月2日(木)open 19:30 / start 20:00
会 場:TABLOID(東京都港区海岸2-6-24)

■セットリスト
1. Dance In The Dark
2. Revolution
3. KiLLING ME (feat. Koie from Crossfaith)
4. Wildfire (feat. MAH from SiM)
5. GET iT OUT
6. Jägerbomb (feat. SiM)
7. f.a.i.t.h (feat. Crossfaith)

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